ビットコイン、9万5000ドル割れで3月以来最悪の1週間──アナリストは下値ターゲットを8万4000ドルに設定
  • ビットコインは11月14日、米国取引時間終盤にセッション安値を更新し、9万5000ドルを下回った。
  • アナリストによれば、市場の下落は「情報真空状態」と米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待の減退が要因とされる。
  • この下落により、8万4000ドル水準が次の下落ターゲットとなる、とLednのCIOは述べた。

ビットコイン(BTC)は11月14日、反発を見せず、5月以来の安値まで下落した厳しい週を経て、米国取引時間終了間際に9万5000ドル割れのセッション安値を更新した。

主要米株価指数が取引終了数分前に小幅な上昇を維持する中、ビットコインは再び、米国株を下回るパフォーマンスを見せた。ビットコインは週間で9%の下落となる見込みで、ここ8カ月で最も低調なパフォーマンスを記録した。

イーサリアム(ETH)はさらに低迷し、10日から11%超安で3200ドルを下回った。一方、ソラナ(SOL)は同期間で15%下落した。

エックス・アール・ピー(XRP)は比較的堅調で、わずか1%の下落に留まった。これは今週、カナリー・キャピタル(Canary Capital)が米国で初の現物ETF(上場投資信託)を上場したことが追い風となった可能性がある。

暗号資産(仮想通貨)関連株は、13日の急落後、まちまちの動きを見せた。ビットコインの最大の公開保有企業であるストラテジー(Strategy)はさらに4%下落し、2024年10月以来初めて200ドルを下回った。

取引所運営のブリッシュ(Bullish)、イーサリアムトレジャリー企業ビットマイン(BitMine)、マイナーのクリーンスパーク(CleanSpark)、マラ・ホールディングス(MARA Holdings)、ハイブ・デジタル(HIVE)は4~7%下落した。

明るい材料としては、トランプ一家との合弁企業であるアメリカン・ビットコイン(American Bitcoin)の決算発表を受け、マイナーのハット・エイト(Hut 8)が6%反発した。一方、デジタル証券会社のロビンフッド(Robinhodd)と、ビットコインマイナーのライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)は約3%上昇した。

「情報真空」が投資家の信頼に影

ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストによれば、現在の市場低迷は主に、米国の主要経済指標の不透明さと、それに伴って金融政策の方向性が見えないことが原因だという。

このデータ不足は、10月1日から11月13日まで続いた史上最長の米政府閉鎖によるもので、政府のインフレ率や雇用統計の発表が停止されたためだ。

「市場調整は情報不足と政治的不確実性の結果だ」と、ビットフィネックスは14日に発表したレポートで指摘し、「市場と米連邦準備制度理事会(FRB)を導く重要な経済データが依然として不足しており、投資家は待機状態にある」と続けた。

しかし、議員が可決した政府閉鎖終結のための歳出法案は、政府運営資金を1月30日までしか確保しておらず、投資家心理を圧迫している。「一時的な資金調達法案は不確実性を解消せず、問題を先送りしたに過ぎない」と、ビットフィネックスのアナリストは付け加えた。

ニュースレター『Crypto Is Macro Now』を手がけるノエル・アチェソン(Noelle Acheson)氏は、最近の値下がりは12万ドル超えのブレイクアウトを持続できなかった数カ月にわたるレンジ相場後の必要な調整だと指摘。「この調整を乗り越えて初めて安堵できる」と述べ、「それが実現すれば、ビットコインの長期的強気材料が強化されるが、そこにはまだ至っていない」と続けた。

ビットコインの主要な推進力は依然として、マクロな流動性であると、アチェソン氏は付け加えた。アチェソン氏によれば、次のFRBの利下げは2026年の第1四半期の後まで来ない可能性があるが、バランスシートの調整や他の緩和措置、および「流動性の注入」への期待が、ビットコインを含むリスク資産への楽観論を立て直すのを助ける可能性がある。

ビットコイン、8万4000ドルに向かう:LednのCIO

一方、テクニカル指標は、ビットコインが依然として下落する余地が十分にあることを示唆していると、暗号資産レンディング会社Lednの最高投資責任者ジョン・グローバー(John Glover)氏は述べた。 

グローバー氏は、10万ドルをわずかに下回る水準の23.6%フィボナッチリトレースメントレベルを下回るブレイクダウンが、約8万4000ドルに位置する次の重要なサポートレベルへの道を開いたと指摘した。

アナリストのジョン・グローバー氏、ビットコイン弱気相場軌道概説(Ledn/TradingView)

現在のプルバックはビットコインの弱気相場の一部であるとグローバー氏は考えており、今後数カ月間、ボラティリティの高い値動きを予測している。

「9万ドルを持続的に下回る前に、価格はおそらく、10万ドルを上回る水準に戻るだろう」とグローバー氏は述べ、完全な調整は2026年の夏を通じて繰り広げられる可能性があると指摘した。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:11月7日〜14日のビットコインの値動き(CoinDesk)
|原文:Bitcoin Slides Below $95K in Worst Week Since March; Analyst Sets Downside Target at $84K

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