フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)は24日、NYSE Arcaにエックス・アール・ピー(XRP)ETF(上場投資信託)「フランクリンXRPトラスト(ティッカー:XRPZ)」を上場し、投資家にXRPトークンへの規制されたアクセスを提供した。この動きにより、ウォール街で最も古い金融機関の一つが、ビットワイズ(Bitwise)、グレイスケール(Grayscale)、カナリー・キャピタル(Canary Capital) などがすでに参入している、成長著しいXRPファンド発行企業の分野に参入することになった。
今回のローンチにより、フランクリンの暗号資産(仮想通貨)関連商品のラインナップが拡大した。同社は現在、ビットコイン(BTC)に連動するETF(ティッカー:EZBC)、イーサリアム(ETH)に連動するETF(ティッカー:EZET)、XRPに連動するETF(ティッカー:XRPZ)、分散型デジタル資産ファンド(ティッカー:EZPZ)を運用しており、従来の投資家に対し、セルフカストディを必要とせずに、より幅広い暗号資産へのエクスポージャーを提供している。
フランクリン・テンプルトンのETF商品および資本市場責任者、デイビッド・マン(David Mann)氏は24日の声明で、XRPは「グローバルな決済インフラの基礎的な役割」を果たしていると述べた。
今回の発表は、XRPの運命を大きく変えるものだ。わずか5年前、2020年末に米証券取引委員会 (SEC) がリップル(Ripple)を提訴した後、XRPは主要取引所からの大規模な上場廃止に直面した。SECは、リップルが2013年からXRPを未登録証券として販売していたと主張した。この訴訟は、リップルが不正行為を認めることなくSECに1億2500万ドル(約1962億5000万円、1ドル157円換算)の和解金を支払うことに合意した2025年8月に、ようやく和解した。
それ以来、特に規制当局がデジタル資産に関するより明確な規則を策定し始めたことで、XRPへの関心は再び高まっている。フランクリン・テンプルトンのETFは、規制された投資手段を通じて金融機関が暗号資産分野に参入するという、より広範なトレンドの一部となっている。
「ブロックチェーンのイノベーションは急成長するビジネスを牽引しており、XRPのようなデジタル資産トークンは、分散型ネットワークのブートストラップとステークホルダーの利益の調整に役立つ強力なインセンティブメカニズムとして機能している」とフランクリン・テンプルトンのデジタル資産責任者、ロジャー・ベイストン(Roger Bayston)氏は述べた。「多様なデジタルポートフォリオの中で、当社はXRPを基礎的な構成要素だと考えている。XRPZは、トークンを直接保有する際の運用上の複雑さを伴わずに、規制されたカストディ、日々の透明性、流動性を提供する」。
ETFの構造により、機関投資家と個人投資家は証券口座を通じて、日々の価格設定とSECの監督の下でXRPへのエクスポージャーを得られる。グレイスケールのXRP ETFも24日にローンチされた。
暗号資産運用会社のビットワイズは先週、XRP ETFをローンチし、約1億1800万ドル(約185億2600万円)の資金流入があったと、同社のCEOであるハンター・ホースリー(Hunter Horsley)氏は述べた。
|翻訳・編集:廣瀬優香
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|原文:Franklin Templeton Joins XRP ETF Race, Calling It ‘Foundational’ to Global Finance


