- ビットコインの30日インプライド・ボラティリティ指数は急激に縮小し、パニックの沈静化とボラティリティのさらなる低下の可能性を示唆している。
- XRPは2.20ドル付近で底値を形成しており、その底堅さは上昇継続を示唆している。
- イーサリアムは買い手の強いコントロールにより上昇している。
- ソラナはブレイクアウトを予感させる。
ビットコイン
ビットコイン(BTC)の30日インプライド・ボラティリティ指数(BVIV)は48まで急激に縮小し、9月の安値から形成されていた強気のトレンドラインを明確に下抜けた。この下抜けはパニックの収束を示しており、さらなるボラティリティ圧縮の可能性を暗示している。

同時に、米ドル指数(DXY)の新たな下降トレンドは、ビットコイン価格の持続的な上昇にさらなる追い風をもたらしている。特筆すべきは、現物のボラティリティの相関関係が昨年11月以降、ほぼ一貫してマイナスを維持しており、両者の逆相関関係が機能していることを示している点だ。
テクニカル的には、ビットコインは11月28日の高値9万3104ドルを支持線として回復に成功し、時間足チャート上で一目均衡表の雲を上回る強気圏内に足場を固めた。次の上昇推進力はMACD(マックディー:移動平均収束拡散)ヒストグラムの強気クロスオーバー時に発生すると予想され、下降トレンドラインと心理的障壁で定義される9万8000ドル~10万ドルの抵抗帯が注目される。
BTCが一目均衡表の雲を下抜けした場合は、上昇モメンタムの弱体化を示唆し、強気の見通しは脅かされるだろう。

XRP
エックス・アール・ピー(XRP)は、今週初めに一目均衡表の雲を上抜けて強気圏に転じた後、2.20ドル付近で今後の上昇局面に向けた基盤を築いているようだ。現在、横ばいの推移が続いており、時間足MACDヒストグラムでは弱気のクロスオーバーが見られる。しかし、同時に価格が下落していないことは、潜在的な底堅さを強調し、上昇モメンタムの持続を裏付けている。
直近の上値抵抗線は2.28ドルと2.30ドルだ。

イーサリアム
イーサリアム(ETH)は、ベアトラップが確認された後、上昇を続けている。これは、最小限のヒゲを特徴とする2本連続の緑の日足ローソク足によって裏付けられており、買い手が明確に優勢であることを示唆している。日足のMACDヒストグラムがプラスであることも、この強気な値動きを裏付けており、10月10日の安値である3510ドル付近を目指して上昇が続く可能性が高いことを示している。
しかし、時間足のMACDヒストグラムが弱気のクロスオーバーに近づいているため、当面の上昇は、以前のレジスタンスである3100ドルへの調整的なリトレースメントに左右される可能性がある。これは、次の上昇局面を迎える前に短期的な調整を予感させるものだ。

ソラナ
ソラナ(SOL)は横ばいからのブレイクアウトを示唆しており、現在は上限付近の144.74ドルで推移している。この水準を確実に突破すれば、メジャー・ムーブ法で特定された165ドルに向けて上昇モメンタムが加速する可能性が高い。
しかし、時間足のMACDヒストグラムは弱気のクロスオーバーを示唆しており、ブレイクアウト実現前に短期的あるいは長期的な調整期間が発生する可能性がある。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:BTC at $100K Back on Table as Volatility Shatters Uptrend, Ether Bulls Grow Bolder


