- ビットコインは米国時間12月16日午後、8万7500ドル台を維持し、過去24時間で2%上昇した。
- K33のアナリスト、Vetle Lunde(ヴェトレ・ルンデ)氏は、今四半期にビットコインが株式に対して相対的に弱含んでいる状況は、1月に入るとリバランス主導の買いが入り得ることを示唆していると指摘した。
ビットコイン(BTC)は12月16日、活発な午前の取引の後、米国午後の取引で8万7500ドル台でほぼ横ばいとなり、過去24時間で約2%の上昇を維持した。
イーサリアム(ETH)、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)を含むアルトコインも同様の上昇を見せた。
暗号資産(仮想通貨)関連株も15日の急落後、反発が見られた。Strategy(ストラテジー)は3%上昇、Coinbase(コインベース)は1%上昇した。
「顧客は慎重な楽観姿勢でポジションを取っている」と、FalconX(ファルコンX)のセールス責任者ジョシュ・バークホーダー(Josh Barkhoarder)氏は述べ、次のように続けた。
「短期的には、明確な材料が現れるまで暗号資産はレンジ相場が続くと大半の人々が考えているため、コアとなるビットコインのエクスポージャーを維持しつつ、他の分野では現金を保有している」と述べた。
ビットコインはリバランスから恩恵を受ける可能性:アナリスト
年末が近づく中、資産運用会社が義務付けられた配分比率を維持するためポートフォリオをリバランスする動きから、今四半期を通じて他の資産クラスに比べてパフォーマンスが低迷したビットコインが恩恵を受ける可能性があると、K33のリサーチ責任者ヴェトル・ルンデ氏は指摘した。
ルンデ氏によれば、第1四半期にビットコインがS&P500を下回った後、第2四半期は上昇で始まった。逆に第2四半期にビットコインが株式を上回った後は、第3四半期初めに下落を記録した。
第4四半期に入り、ビットコインはS&P500に対し26%もの大幅なアンダーパフォーマンスを示しており、大規模なリバランスが迫っていることを示唆している。
「事前にビットコイン配分目標を設定しているファンドマネージャーは、年末に向けてウェイト調整を行う可能性があり、年末の最終取引日や1月上旬にかけて過剰な資金流入が発生する可能性がある」とルンデ氏は続けた。
暗号資産トレーダーは慎重姿勢
価格が安定しているにもかかわらず、市場参加者は新たなリスクを取ることに依然として慎重だと、K33のルンデ氏は付け加えた。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のデリバティブ取引は年間最低水準近くで推移し、ビットコイン先物の建玉残高は約12万4000ビットコインで横ばいだと、ルンデ氏は指摘。
永久スワップ市場では、資金調達率がゼロ付近で推移し、建玉残高にほとんど変動が見られないことから、短期的な方向性に対する確信が欠如していることを示唆している。
先週末までに12%減少した現物暗号資産取引高も、年末が近づくにつれ多くのトレーダーが取引に消極的であることを裏付けている。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin’s massive underperformance to stocks in Q4 bodes well for January, says K33’s Lunde


