CMEビットコイン先物の日次出来高は今年最低に、だがこれは強気相場のサイン

シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物の日次出来高は2月21日、年初来の低さとなった。

この日の出来高は1億1800万ドル(約130億円)、12月31日以来の最低レベルとなった。スキュー・マーケッツ(Skew Markets)によると12月31日の出来高は1億1200万ドルだった。

注目すべきは、出来高は2月18日に数カ月ぶりの高さを記録した後に急激に減少したこと。2月18日の出来高は11億ドル(約1220億円)で、2019年6月27日以来、久々に10億ドル(約1100億円)を超えた。

CMEのビットコイン先物取引は2017年12月に始まったが、日次出来高が10億ドルを超えたのはわずか3回のみだ。

CMEのビットコイン先物の未決済建玉と出来高
出典:Skew Markets

日次出来高は先週後半の3営業日で落ち込んだが、未決済建玉は2月14日に記録した7カ月ぶりの高レベルの3億3800万ドル近くに留まった。

未決済建玉の増加を伴う出来高の減少は通常、投資家がポジションを維持しているサインと見なされる。そうした場合、市場は通常、これまでの動きを拡大させる。すなわち、ビットコイン価格は2月18日までの6週間強で7000ドルを下回る安値から1万500ドルまで50%以上上昇した。

このような上昇は、未決済建玉と出来高の増加に支えられていたため、持続性があると言われている。今年最初の6週間で日次出来高は1億7600万ドルから11億ドルに、未決済建玉は1億2700万ドルから3億3800万ドルに増加した。

バックトの未決済建玉は急落

インターコンチネンタル取引所(ICE)の子会社バックト(Bakkt)のビットコイン先物は最近、動きが冷え込んでおり、未決済建玉は過去最高の1900万ドルから2月20日までのわずか7日間で1000万ドルに急減した。

バックトのビットコイン先物の未決済建玉と出来高
出典:Skew Markets

一方、日次出来高(現金決済と現物決済)は2月21日に1860万ドルまで減少し、1月24日以来の低レベルとなった。12月18日には5010万ドルの過去最高を記録していた。

翻訳:下和田 里咲
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock
原文:CME Bitcoin Futures Daily Trading Volume Hits2020 Low – That’s a Bullish Sign