市場に「デスクロス」迫る——米株・ビットコインのテクニカル分析【米記者の市場観測】

ビットコインと米株式の市場はどちらも、ここ5週間で大幅な下落に苦しんだ後、チャート上で弱気を示す「デスクロス」を見据えている。

ビットコインの場合は、1両日中に50日移動平均線(MA)が200日MAを下回る方向へと動くことで、デスクロスのパターンが出現しようとしている。ビットスタンプ(Bitstamp)のデータによれば、このパターンが確認されれば、2019年10月26日(現地時間)以来のデスクロスということになる。

一方、株式でもダウジョーンズ工業株価平均(DJIA)やS&P 500に同様のクロスが形成されている。

テクニカル分析の理論によれば、デスクロスは長期的な弱気市場の印である。これは後方移動平均データに基づくもので、最近の大幅な価格下落の産物である。

例えば、迫り来るビットコインのデスクロスには、3月13日(現地時間)までの4週間での1万500ドル(約116万円)から4000ドル(約40万円)への値下がりが先行している。この大幅な急落が50日平均を下方に傾け、200日平均と同じところまで下げた。

ビットコインおよびダウジョーンズ

同様に、ダウジョーンズはここ5週間で35%超も下落し、3月23日(現地時間)にはデスクロスが見られる可能性が高い。

過去のビットコインチャート(下記)で見られる通り、遅行指標であるため、デスクロスはしばしば、売り手を市場の間違った側へと閉じ込めることを指摘しておくべきだろう。

移動平均線が2019年10月25日にデスクロスに近づくにつれ、ビットコインは強く買われ、48時間未満で6500ドル(約72万円)から1万350ドル(約114万円)へと値上がりした。

2018年3月末に確認された別のデスクロスにも、6500ドルから9950ドル(約110万円)への値上がりが続いた。

それでも、未だ世界市場がコロナウイルス流行によるパニックの中、最新のデスクロスは逆の指標にはならないかもしれない。不況を恐れる中、多くの者が予測した通り、投資家たちはビットコインを安全な避難先資産というよりは、むしろ流動性の源として扱っている。

「多くの国々がCOVID-19との闘いで封鎖される中、アジア市場では荒れた1週間が見込まれる。欧米市場もあまり芳しくはない」と、投資プラットフォーム、イートロ(eToro)のシニアアナリスト、トビー・ウー(Toby Wu)氏はCoinDeskに語った。

S&P 500先物は3月23日早く(現地時間)に5%下落し、ストップ安を引き起こし、一方のアジア市場は、米上院がコロナウイルス救済案を通過させることができなかった後に急降下した。当記事執筆時点では、S&P 500の先物は3%下落、主要なヨーロッパのインデックスも下落している。

その結果として、ビットコインも守りに入ったままである可能性が高い。CoinDeskのビットコイン・プライス・インデックス(Bitcoin Price INdex)によれば、ビットコインは現在、5840ドル(約64万円)で取引され、24時間で6.57%値下がりした。

日足および12時間足チャート

ビットコインは、3月20日(現地時間)に発生した大きな同時ローソクの範囲内で4日間連続で取引されており、市場の優柔不断な態度を示唆している。

安値5670ドル(約62万円)未満で受け入れられれば、最近の安値4000ドルからの修正的値上がりの終わりを示唆し、5000ドル(約55万円)への下落を支持する方へとリスクを転移する。

12時間足チャートを見ると、ビットコインが上昇チャネルから抜けたことを示しているので、その可能性が高い。

弱気圧力を緩和し、7000ドル(約77万円)への道を開くには、(3月21日の高値)6460ドル(約71万円)を超える動きが必要となる。

※筆者は当記事執筆時点で仮想通貨を保有していない。

翻訳:山口晶子
編集:T. Minamoto
原文:Bearish ‘Death Cross’ Price Patterns Loom for Both Bitcoin and US Stocks