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リップルCEO、JPMコインは「意味が分からない」

Brady Dale
公開日:2019年 3月 18日 09:00
更新日:2019年 3月 18日 19:53

ブロックチェーンスタートアップ、リップル(Ripple)のCEO、ブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏は2019 年3月7日水曜日(現地時間)、 JPモルガン・チェース(JP Morgan Chase)が独自のステーブルコイン「JPMコイン」を開発したことを褒め称えた。しかし、その賞賛の後には、その他銀行が同通貨を採用する可能性を否定し、利便性を疑問視する言葉が続いた。

デジタル商工会議所(Chamber of Digital Commerce)がワシントンDCで開催した「DCブロックチェーンサミット(D.C. Blockchain Summit)」での非公式インタビューで、ガーリングハウス氏は、JPモルガンのような金融界の大手プレイヤーが「身を乗り出してきている」ことは「素晴らしい」と思うと述べた。

しかし、同氏は即座に以下のように付け加えている。

「私がこの件について言えるポジティブなことは、これだけです」

同氏は、最近発表されたJPMコインの未来に対して、即座に疑念を投げかけた。同氏の会社は、仮想通貨リップルを活用する製品など自社の分散型台帳技術(DLT)を決済に採用するように金融機関に掛け合ってきた過去がある。

同氏は先週開催された別のカンファレンスでの一幕を振り返って以下のように語った。

「モルガンスタンレーの人間にインタビューされていたので、『モルガンスタンレーはJPMコインを使う予定ですか?』と聞いてみました。彼は『おそらくしないでしょう』と答えました。では、シティバンクはJPMコインを使うのでしょうか?バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)は?PNCフィナンシャル・サービシズ・グループは?答えはNOです」

そのため、銀行が独自のステーブルコインを作り出すことは、分散型台帳技術が本来解決すべき問題そのものを再び生み出すリスクをはらんでいると同氏は示唆している。

「では、(銀行ごとに)異なるコインがあふれ返るということでしょうか?相互運用性に欠ける世界に逆戻りするのでしょうか?意味が分かりません」

同氏は、ブロックチェーン産業評論家のようなトーンで、1つの企業の台帳内でしか移動しないのにもかかわらず、法定通貨をトークン化することの意味を疑問視した。

「1ドル預金すれば、JPモルガンの台帳内で移動できるJPMコインを1単位もらえる。待ってください、その1ドルを使えばいいだけじゃないですか」と同氏は語っている。「理解ができません。JPモルガンの台帳内のみしか移動できず、1ドル対1ドルの、1対1の対応しかしていないならば、何の問題解決になるのでしょうか?」とも。

しかし、同氏はこの件についてのコメントを社交辞令的な結論で締めくくった。

「最初の質問への解答に戻ると、それ(JPMコイン)がJPモルガンが仮想通貨に身を乗り出すことの問題を解決するならば、素晴らしいことです。私が言いたいことはそれだけです」

翻訳:Yuta Machida 
編集:佐藤茂、浦上早苗 
写真:Brad Garlinghouse photo by Nikhilesh De for CoinDesk
原文:Ripple CEO Brad Garlinghouse on JPM Coin: Other Banks Won’t Use It