英上場企業も資産の一部をビットコインで保有──米スクエアに追随

ロンドン証券取引所に上場しているモード・グローバル・ホールディングス(Mode Global Holdings PLC)は、投資戦略の一環としてビットコインを「大量購入」する計画があると発表した。

10月21日のプレスリリースで同社は「通貨価値の下落から投資家の資産を守る」長期戦略の一環として、保有資産の最大10%を暗号資産に換えると述べた。

資金の一部を暗号資産に換えて保有する動きは、アメリカの企業においても見られている。ジャック・ドーシー氏が率いる米オンライン決済のスクエア(Square)は今月、総資産の1%にあたる5000万ドル(約53億円)相当のビットコインを購入したと発表。

また、ナスダックに上場しているマイクロストラテジー(MicroStrategy)は9月、4億2500万ドル(約447億円)相当のビットコインを保有していることを明らかにしている。

イギリスの金利が過去最低の0.1%となるなか、モード・グローバルは直近のIPO(新規株式公開)で調達した資金の価値を最大化するため、低金利の金融市場からの多角化も模索していると言う。

信頼できる価値の保存手段

「新型コロナウイルスという難局、そしてイングランド銀行の326年の歴史における最低レベルの金利に直面し、ビットコインの長期的価値に対する我々の信頼は増す一方だ」とモードのエグゼクティブ・チェアマン、ジョナサン・ローランド(Jonathan Rowland)氏は述べた。

「現在の資産配分は、最新かつ将来に目を向けた、しかし堅実な財務マネジメント戦略に基づいて実行されている」

モード・グローバルはビットコインの可能性を「リスクリワード(損益と利益)が非対称な資産であり、安全資産となっているため、信頼できる価値の保存手段であり魅力的な投資先」と評価していると述べた。

同社はビットコインに配分した資産額を開示していない。

翻訳:石田麻衣子
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:ロンドンの金融街(Shutterstock)
原文:Story from Business UK-Listed Firm Mode Putting Up to 10% of Cash Reserves Into Bitcoin