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ZKP技術スタートアップがアント・フィナンシャルなどから11億円調達。ブロックチェーンのプライバシー提供

Brady Dale
公開日:2019年 5月 8日 08:10
更新日:2019年 5月 8日 10:47

エンタープライズ向けブロックチェーンのためのプライバシー技術を開発するQEDITは、シリーズA投資ラウンドで、1000万ドル(約11億円)を調達した。投資ラウンドには、中国のEC大手アリババ・グループ(Alibaba Group)の金融関連会社アント・フィナンシャル(Ant Financial)などが参加していた。

2019年5月7日(現地時間)、アント・フィナンシャルとQEDITは、アント・フィナンシャルのブロックチェーンプロジェクトに、QEDITのゼロ知識証明技術(zero-knowledge proof=ZKP、 相手に情報を開示せずに自分が情報を持っていることを証明する技術 )を組み込んでいくと発表した。QEDITのZKP技術を活用している他の大手パートナー企業には、ソフトウエア大手のVMウェア(VMWare)やリインシュアランスグループ・オブ・アメリカ(Reinsurance Group of America)の子会社、RGAXなどが名を連ねている。

テルアビブに拠点を置くQEDITの投資ラウンドを主導したのは、ミズマー・ベンチャーズ(MizMaa Ventures)で、アント・フィナンシャル、RGAX、メロン・キャピタル(Meron Capital)、コリダー・ベンチャーズ(Collider Ventures)、ジョボノ(Jovono)、そしてターゲット・グローバル(Target Global)などが参加した。QEDITは、今回のラウンドAに加え、前回のシードラウンドで300万ドル、そして100万ドルの補助金を獲得しており、これまでに総額1400万ドル(約15億円)を調達している。

アント・フィナンシャルの副社長で、テクノロジー・ビジネスイノベーショングループのゼネラルマネージャーのジェフ・ジャン(Geoff Jiang)氏は以下のように述べた。

「アント・フィナンシャルは、データプライバシーとセキュリティーを保護するという点において、QEDITと共通のビジョンを持っています。堅固なプライバシー保護対策は、金融セクター全体の発展において極めて重要です。弊社はQEDITと手を取り、そのような機能を我々のブロックチェーンサービスの一部として提供していくことに尽力します」

QEDITの共同創業者兼CEOのジョナサン・ルーアッハ(Jonathan Rouach)氏は、同社が構築するZKPスキームはエンタープライズ向けブロックチェーンの大半と互換性があり、そのおかげでアジアで顧客を引き付けられていると語った。

ルーアッハ氏はCoinDeskに対し、 以下のように語った。

「我々は自社商品をアジアの大手供給者に展開し始めており、世界最大のフィンテック企業である、アント・フィナンシャルもその1つです。そのため、我々の商品はアント・フィナンシャルが提供するブロックチェーンと互換性があります」

アント・フィナンシャルは、過去に実働するブロックチェーンを立ち上げた経験があり、資産を移転する際にプライバシーが必要な点を重々承知しているとしていると同氏は指摘した。アリペイ(支付宝)を展開する同社は過去に、香港・フィリピン間の送金や中国で育てられた米の産地を追跡するのにブロックチェーンを活用している。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Yuan image via Shutterstock
原文:Alibaba’s Ant Financial Backs $10 Million Round for Blockchain Privacy Startup