米コインベース、ウォレット秘密鍵のバックアップ機能追加。クラウドでの保存に懸念指摘も

サンフランシスコに本社を置く仮想通貨取引所のコインベース(Coinbase)は、同社のウォレット・ユーザーが、グーグル・ドライブやアップルのiCloudなどのクラウド上に秘密鍵をバックアップとして保存できる機能を発表した。

コインベースは2019年2月12日(現地時間)、ユーザーが秘密鍵を置き間違えたり、端末自体を紛失しても、このバックアップ機能を使えば、アプリを利用して保管された個人の資産へのアクセスが可能になると、ブログ上で明らかにした。

ユーザーは今後、パスワードさえ記憶しておけば本人の資産を回収できるようになる。より高い安全性を確保するため、同社はユーザーに対して、クラウドバックアップ機能をアクティベートさせた後、12単語から成るパスワード(パスフレーズ)をマニュアル作業で保存しておくことを推奨している。

今回発表された機能は、AES-256-CGMという認証付き暗号技術が用いられ、コインベースのモバイルウォレットアプリのみアクセスが可能だという。バックアップは、ユーザーのパスワードのみを使って復号できる。

コインベースによると、クラウドのサービスプロバイダーがユーザーのパスワードまたは資産にアクセスすることは不可能だという。

発表から数日以内で、同社はウォレットアプリの更新作業を予定している。新機能の利用を希望するユーザーは、アプリ更新が終了された後、アプリ上での操作が必要となる。操作は、アプリの「Setting」メニューの「Recovery Phrase」を選択する。

一方、コインベースの発表後、ソーシャルメディアでは、重要なパスワードをクラウド上に保存することのリスクを懸念するコメントも寄せられた。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Google Drive image via Shutterstock
原文:Coinbase Wallet to Feature Private Key Backup on Google Drive, iCloud

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