- クラーケンのXRP永久先物は、今月初めて取引高でソラナ(SOL)を上回り、34億8000万ドルに達した。
- XRPの価格は、SECとの訴訟解決後の市場の楽観的な見通しに後押しされ、40%以上上昇し、一時は過去最高の3.66ドルに達した。
- XRPの時価総額は大きいものの、SOLは依然として世界の先物市場の建玉で上回っており、SOLの106億9000万ドルに対してXRPは85億3000万ドルとなっている。
アメリカの暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)に上場されているエックス・アール・ピー(XRP)の永久先物の人気が、初めてソラナ(SOL)を上回った。
クラーケンはCoinDeskに対し、クラーケンに上場されているXRP永久先物の取引高が今月34億8000万ドル(約5220億円、1ドル=150円換算)を超え、SOLの32億3000万ドル(約4845億円)を上回ったと述べた。同取引所は2022年にXRP永久先物を上場している。
XRPは価格パフォーマンスでも注目を集めている。決済に特化したこの暗号資産の価格は今月40%以上上昇し、一時は過去最高の3.66ドルを記録した。一方、CoinDeskのデータによると、プログラマブル・ブロックチェーンであるソラナ(Solana)のSOLはわずか17%の上昇で180ドルとなっている。
クラーケンのデリバティブ部門責任者であるアレクシア・テオドルー(Alexia Theodorou)氏は、この取引高について、「これはXRPをめぐる新たな楽観論を明確に反映している」と述べた。
「これは、アメリカ証券取引委員会(SEC)との訴訟の解決を受けて市場の信頼が高まり、さらに暗号資産に友好的な政権の選出によってさらに強化されたことが要因だ」とテオドルー氏はCoinDeskに語った。「XRPは、アメリカにおける暗号資産支持の機運の転換で最も大きな恩恵を受けた通貨の1つであり、スポット価格は選挙直前の約0.50ドルから最高値を更新するまでになった」。
同氏はさらに、XRPは暗号資産市場全体の動向を推測するトレーダーにとって重要な焦点となっていると付け加えた。
ソラナは建玉では優位
XRPは時価総額でSOLを常に上回っている。現在、XRPの時価総額は1840億ドル(約27兆6000億円)で、SOLの970億ドル(約14兆5500億円)のほぼ2倍だ。
しかし、XRP先物の建玉はSOLよりも少なく、XRP市場では保有者が優勢であり、SOLでは投機が活発であることを示唆している。建玉とは、特定の時点での有効あるいは未決済の契約数を指す。
Coinglassのデータによると、記事執筆時点で、クラーケンに上場されているSOL/USDTとSOL/USDのペアの累計建玉は5500万ドル(約82億5000万円)で、XRPは3400万ドル(約51億円)だった。
XRPの世界全体の建玉も85億3000万ドル(約1兆2795億円)で、SOLの106億9000万ドル(約1兆6035億円)を下回っている。ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の建玉はそれぞれ830億ドル(約12兆4500億円)と550億ドル(約8兆2500億円)で市場をリードしている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:XRP Futures Volume on Kraken Eclipses Sol for 1st Time as Price Soars to Record


