XRP、SOLは強気相場に──ビットコイン、イーサリアムは低調
  • エックス・アール・ピー(XRP)およびソラナ(SOL)のオプションは、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)とは対照的に、再び強気のシグナルを発している。
  • 主要暗号資産(仮想通貨)の無期限先物は、中立的なセンチメントとなっている。

XRPとSOLは、大手暗号資産の中で、主要なセンチメントの指標が強気を示している。一方、BTCとETHは、依然として低調である。

25デルタ・リスクリバーサル(25-delta risk reversal)と呼ばれるこの重要なセンチメント指標は、25デルタ・コールの買いと25デルタ・プットの売りを同時に行うオプション戦略である。「25デルタ」とは、適度にアウト・オブ・ザ・マネーのオプションを指し、権利行使価格が現在の市場価格から離れているため、比較的安価であることを意味する。

この戦略は、これらの強気なコールオプションと、下落リスクを抑えるプットオプションのインプライド・ボラティリティを比較することで、市場心理を明らかにするものだ。リスクリバーサルがプラスの場合、トレーダーはプットよりもコールにプレミアムを支払っていることを示し、強気な期待を示唆する。一方、リスクリバーサルがマイナスの場合、弱気を反映する。Deribitは世界最大の暗号資産オプション取引所であり、暗号資産オプション取引の80%以上を占めている。

データソースのAmberdataによると、本稿執筆時点で、DeribitではXRPとSOLのリスクリバーサルが現地時間10月31日、11月28日、12月26日の全満期日でプラスとなっており、コールにバイアスがかかっていることが示される。コールの買い手は市場に対して暗黙的に強気な姿勢を示しており、プットの買い手は予想される価格下落からポートフォリオをヘッジしたり、利益を得ようとしたりしている。

この強気相場の回復は、一部の取引所でXRP価格が2.80ドル(約420円、1ドル=150円換算)から1.77ドル(約266円)まで下落した現地時間10月10日の暴落後、プットの需要が急増したことを受けてのものだ。 CoinDeskのデータによると、本稿執筆時点でXRPは2.33ドル(約350円)で取引されている。SOLは同日、220ドル(約3.3万円)から188ドル(約2.8万円)に急落し、その後もXRPと同様に下落圧力にさらされている。

こうした前向きなセンチメントは、ビットコインのリスクリバーサルとは対照的だ。2026年9月の満期まで、すべての期間においてコールオプションと比較してプレミアム価格で取引されていることをリスクリバーサルは示している。ビットコイントレーダーは明らかに下落リスクが気にかかっている。

イーサリアムの場合、12月満期オプションまでは弱気相場が優勢で、その後は強気相場が続いている。

リスクリバーサルは市場センチメントを測るために広く参照されているが、一般的には信頼性が高いものの、XRPとSOLに関連するリスクリバーサルは、ビットコインやイーサリアムのオプション市場で見られる数十億ドル規模の市場規模、取引量、未決済建玉と比較すると、比較的規模が小さいため、精度の低い指標となる可能性がある点に留意する必要がある。

ビットコインオプション、特に四半期満期や長期満期のオプションにおけるプットバイアスの持続に加え、これはコール・オーバーライティング(トレーダーがロング・スポット保有分に対してより高い権利行使価格のコールオプションを売却して追加利回りを得る行為)が広く行われていることにも一部起因している。言い換えれば、プットバイアスは、市場心理が弱気なのではなく、利回り獲得への取り組みを反映していると言える。

無期限先物は、中立的なセンチメント

XRPオプションは強気に転じたが、XRPの無期限先物はよりバランスの取れた市場環境を示しており、これはBTC、SOL、ETHの無期限先物に見られる中立的な資金調達率やセンチメントと一致している。

データソースのVeloによると、本稿執筆時点では、年率での無期限資金調達率(8時間毎)はゼロ付近で推移しており、中立的なセンチメントを示している。主要暗号資産におけるレバレッジをかけた強気なエクスポージャーへの需要の低迷は、価格暴落後に自信を取り戻そうと苦闘するトレーダーの典型的な特徴である。

直近の市場暴落により、200億ドル(約3兆円)相当のレバレッジ先物が清算され、巨額の損失が引き起こされた。

無期限先物とは、トレーダーが暗号資産などの資産の価格を満期日なしに投機できるデリバティブ契約だ。これらの契約は、資金調達率メカニズムを利用しており、これは、ロングポジションとショートポジションを保有するトレーダー間で定期的に支払いが行われることで、先物価格を原資産のスポット価格に連動させている。

資金調達率がプラスの場合、無期限先物はスポット価格よりも高い価格で取引されて、レバレッジをかけた強気なエクスポージャーへの需要が高まっていることを示唆する。マイナスの場合は、その反対が示唆される。

|翻訳・編集:T.Minamoto
|画像:Shutterstock
|原文:XRP, SOL Break Ahead with Bullish Reset in Sentiment as Bitcoin and Ether Stay Stuck in the Gloom

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