- 10日に行われたFRBによる利下げを受け、ドルインデックスは7週間ぶりの安値に下落した。
- 貴金属価格は急騰し、債券利回りは低下している。
- ビットコインは下落トレンドの中で停滞を続けており、一時的な上昇の後に9万ドルを割り込んだ。
他の条件が同じであれば、FRB(連邦準備制度理事会)による金融政策緩和は米ドル安、債券利回りの低下、貴金属価格の上昇、そしてビットコイン(BTC)や暗号資産(仮想通貨)といったリスク資産の上昇につながる傾向がある。
10日に行われたFRBによる利下げを受け、ドルは確かに弱含みとなり(ドルインデックスは7週間ぶりの安値に下落)、貴金属は急騰した。銀は史上最高値となる1オンスあたり64ドル(約1万円、1ドル155円換算)を記録し、10年債利回りは4.20%から4.12%に低下した。
しかし、お馴染みの展開ではあるが、暗号資産はこの動きに加わらなかった。ビットコインは利下げ後の数分間で一時的に9万4000ドル(約1457万円)を超えた後、8万9400ドルまで下落し、現在は過去24時間で3%下落した水準にある。イーサリアム(ETH)は5.5%下落し、エックス・アール・ピー(XRP)とソラナ(SOL)は4%近く下落した。
昨夜発表されたオラクル(Oracle)の四半期決算が期待外れだったことを受け、人工知能(AI)関連銘柄の株価が下落していることも、暗号資産市場のムードを悪化させている可能性がある。オラクルの株価は11日に14%急落し、エヌビディア(NVIDIA)、AMD、ブロードコム(Broadcom)といったよく知られた銘柄も下落した。ナスダックは1.2%下落している。
ビットコインマイニング株もそれに伴って下落している。こうした企業の多くはビジネスモデルを転換し、AIインフラに注力している。ハット8(Hut 8)、IREN、サイファー(Cipher)、ライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)などは5~6%の下落となった。
ビットコイントレジャリー(財務)の主要プレーヤーであるストラテジー(Strategy)は6.4%下落し、暗号資産取引所コインベース(Coinbase)は5%下落している。ロビンフッド(Robinhood)は、11月のアップデートで暗号資産取引高の落ち込みが示されたことを受けて8.3%下落している。
|翻訳・編集:林理南
|画像:ドルインデックス(TradingView)
|原文:Bitcoin Stumbles Back Below $90K as Dollar Sinks to 7-Week Low After Fed Rate Cut


