デジタルアートが75億円、NFT作品としては過去最高の落札額

大手オークションハウスのクリスティーズで、ノン・ファンジブル・トークン(NFT)を使ったデジタルアートが約6930万ドル(約75億円)で落札された。NFTの販売額としては過去最高を記録した。

クリプトアーティスト「Beeple」のデジタルアート「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」は3月11日(米東部時間)、6025万ドルで落札され、手数料を加えて、最終的な価格は6934万6250ドルとなった。オークションの最後の数分で、価格は2000万ドル台から驚異的な金額まで跳ね上がった。

NFTはイーサリアムブロックチェーン上で発行され、作品などのデジタル所有権を証明する特殊なトークンを言う。

255年の歴史を持つクリスティーズは今回初めて、イーサリアム(ETH)を決済手段としてサポートした。本記事執筆時点では、落札者が購入に法定通貨と暗号資産のどちらを利用したかはわからない。

Beepleの作品は2月にも、NFTマーケットプレイスの「Nifty Gateway」でオークションが行われた。この時はドナルド・トランプ氏が草むらに伏せているデジタルビデオ映像が約660万ドル(約7億2000万円)で落札され、イーサリアムで決済された。

「@beepleの『The First 5000 Days』は、大手オークションハウスが提供した最初の純粋なNFTベースのアート作品で、6934万6250ドルで落札されました。これにより同氏は現在活躍中の最も価値あるアーティスト・トップ3となります。@beepleと@makersplacecoに感謝します。詳細は追って発表します」

ニューヨーク・タイムズによると、これまでにオークションで最も高い金額で落札された絵画は、2017年に落札されたレオナルド・ダ・ヴィンチの作品。金額は4億5030万ドル(約490億円)にのぼる。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS(クリスティーズのサイトより)
|原文:Beeple NFT Sold for Record-Setting $69.3M at Christie’s Auction