【市場動向】暗号資産は広く下落、オプション取引は活発な動き

【市場動向】暗号資産は広く下落、オプション取引は活発な動き

多くの暗号資産(仮想通貨)が17日に値を下げるなか、トレーダーはポジションを立て直そうと、オプション市場で活発な動きを見せている。

●ビットコイン(BTC)は17日21時(協定世界時=UTC/日本時間18日6時)現在、44,211ドル前後で取引され、過去24時間で2.8%下落。

●ビットコインの24時間レンジ:42,269ドル~46,462ドル(CoinDesk 20のデータ)。

●イーサリアム(ETH)は、3,376ドル前後で取引され、過去24時間で1%下落。

●イーサリアムの24時間レンジ:3,142ドル~3,587ドル(CoinDesk 20のデータ)。

ビットコイン下落、他の暗号資産も追随

出典 : TradingView

ビットコインは、10日移動平均を上回っているものの、50日移動平均を下回り、テクニカル分析では横ばいシグナル。

「この3カ月、ビットコインは45,000ドルから60,000ドルの広いレンジで変動し、概ね50,000ドル前後に留まっている。全般的にはまだ支持傾向にあるが、多くの市場参加者はすでにビットコインをロング(買い持ち=強気の投資)している。このレンジを突破するには、強気のニュースが必要だろう」と投資会社テルリアンキャピタル(Tellurian Capital)のマネージングパートナー、ジーン-マルク・ボネファス(Jean-Marc Bonnefous)氏は述べた。

CoinDesk Researchのデータによると、ビットコインのボラティリティは上昇している。16日時点、ビットコインの30日ボラティリティは77%を超え、3月24日以来の高さとなった。

データサイトのジェネシス・ボラティリティ(Genesis Volatility)のCEO、グレッグ・マガディーニ(Greg Magadini)氏も、デリバティブ取引所デリビット(Deribit)のデータを使って暗号資産市場の動きを追っている。ジェネシスによると16日おそく、DVOL(デリバティブトレーダー向けのボラティリティ指標)は、約160に達し、過去1カ月で最も高いレベルとなった。

ビットコインのDVOL
出典:Genesis Volatility

「イーロン・マスク氏のツイートと、それに続くビットコインの下落は、オプション市場の正しさを証明した。ビットコインオプション市場では、トレーダーがプットオプション(売る権利)をパニック買いしている。」とマガディーニ氏はコメントした。

Skewによると、現在のビットコインオプションの動きは、マガディーニ氏の言葉を裏付けている。オプション取引の60%以上がプットだ。

ビットコインのレンジは4万ドル台

出典 : CoinDesk 20

2月7日、マスク氏がドージコイン(DOGE)についてツイートしたとき、ビットコインは38,000ドル前後で取引されていた。その後、4月15日に64,829ドルの史上最高値を記録したが、現在は2月の水準に戻っている(CoinDesk 20のデータ)。

ビットコイン価格は、今後どうなるのだろうか?

「指標は、ビットコインが42,000ドルから47,000ドルのレンジにとどまる可能性が高いことを示している」と投資家でテクニカルアナリストのコンスタンティン・コーガン(Constantin Kogan)氏は指摘する。

「ビットコイン価格は、裏付けに乏しいツイートや噂によってランダムに動かされているようだ。一方で、イーサリアムはまだ投資ボリュームが少なく、短期的にはより強い見通しと回復力を備えている」とテルリオンのボネファス氏は述べた。

イーサリアムはビットコインに追随

イーサリアム(ETH)は、10日移動平均を上回っているものの、50日移動平均を下回っており、テクニカル分析では横ばいシグナル。

アナリストは17日、ビットコインの動向に注目していたが、他の暗号資産のほとんどはビットコインに追随しているようだ。一方、ジェネシスのマガディーニ氏によると、デリバティブ市場はまったく異なる動きをしているという。

「ビットコインは価格がわずかに上昇したにもかかわらず、比較的弱気スキューになっていた。一方、イーサリアムは驚くような強気スキューになっていた」

※スキュー:コール(買う権利)に対するプット(売る権利)の需要の強さ

イーサリアムオプション市場はまだ強気傾向にある。17日のオプション市場では、ビットコインオプションの60%以上がプットであるのに対し、イーサリアムオプションの55%はコール(買う権利)となっている。

オプション取引は原資産の価値に基づいたデリバティブ(金融派生商品)で、権利行使日(満期日)の当日またはそれ以前に、原資産の特定の数量を売買する権利を与えるものだ。コールは買う権利を与えるもので、トレーダーは価格上昇を予想して、投資する。

出典:Skew

イーサリアム/ビットコイン(ETH/BTC)の取引ペアは、ほとんどの暗号資産取引所で提供されている。このペアが上昇しているときは、トレーダーがビットコインを売って、イーサリアムを買っていることを示す。下がっているときは、逆。ETH/BTCペアは、5月15日に0.082BTCという高水準となったが、現在は下落傾向にある。

出典 : TradingView

「イーサリアムはビットコインに対して、強いパフォーマンスを見せていた。ETH/BTCは、2018年6月以来の高水準である0.08BTCまで上昇した」と暗号資産取引所オーケーコイン(OKCoin)の最高執行責任者(COO)ジェイソン・ラウ(Jason Lau)氏は述べる。

ETH/BTCは17日、暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)で1%近く下落している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:TradingView
|原文:Market Wrap: Elon Taketh Away – Bitcoin Continues Fall as Options Traders Pile Into Puts

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