暗号資産が全面安──ビットコインは一時35000ドル台、取引所はアクセス殺到で不具合

暗号資産(仮想通貨)の価格が大幅に下落した。ビットコイン(BTC)は19日午前(米東部時間)、24時間で19%急落し、35000ドル近辺を推移している。イーサリアム(ETH)は24時間で27%、値を下げた(CoinDeskのデータ)。

米国では、主要暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)、ジェミニ(Gemini)、クラーケン(Kraken)が同日、取引所へのトラフィックの急増に伴い、複数の不具合を報告した。暗号資産の米報道メディア「CoinDesk」にもアクセスできない状態が続いた。

クラーケンは同社のホームページ上で、「接続の不具合」を発表し、一部のサービスでも不具合が生じていると述べた。

先物取引などのビットコインのデリバティブ市場では19日、ビットコインの現物価格の急落に伴い、レバレッジ取引を行っていたトレーダーらがポジション整理を余儀なくされ、総額80億ドルを超えるポジションが清算されたという。

今月には、米電気自動車大手テスラのイーロン・マスクCEOが、自動車販売においてビットコインで決済できるサービスを取り止めると発表するなど、ビットコイン価格を押し下げる要因が目立った。

また、中国の金融業界団体は18日、金融機関による暗号資産関連サービスの提供を禁止するなど、規制を強化する方針を明らかにしている。

|編集:佐藤茂
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|原文:Bitcoin Drops to $36K, Triggering $8B in Liquidations
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