【市場動向】ビットコイン、小幅下落──FRBが緩和政策を維持

【市場動向】ビットコイン、小幅下落──FRBが緩和政策を維持

米連邦準備制度理事会(FRB)が緩和政策を維持したことで、ビットコイン(BTC)は16日、一時3%上昇したが、暗号資産市場は概ね下落となった。FRBはまた、インフレ率の予想を3月の2.2%から3%に引き上げた。

過去24時間のビットコイン価格推移
出典:CoinDesk

「修正された経済予測は、FRBが夏の終わりに状況に応じたテーパリング(段階的縮小)プランを発表し、実際のテーパリングは来年1月からスタートする可能性があることを引き続き示している。」とFXブローカーOANDAのエドワード・モヤ(Edward Moya)氏はCoinDeskに述べた。

モヤ氏は、暗号資産をはじめとするリスク資産には、インフレをめぐる気がかりなサインのために短期的な圧力がかかると予想している。インフレは、予想よりも早いFRBのテーパリングにつながる可能性がある。

米国債10年物の利回りが1.5%を超えたことで、S&P500、ゴールド、銅、プラチナは下落した。

規制の動向

トレーダーには、FRBの早期利上げの可能性以外にも懸念があった。暗号資産市場は依然として規制当局の動きを注視しており、特に中国における規制強化の影響が見られる。

米下院は暗号資産についての広く議論するためのタスクフォースを結成、下院金融サービス委員会のマキシン・ウォーターズ委員長は「規制当局や専門家と協力して、理解と規制の乏しい業界を深く掘り下げること」が目的と述べている。

韓国では、暗号資産取引所は一部の暗号資産の取引を停止した。さらに取引所スタッフが自社プラットフォームで取引を行った場合に罰金を科すなど、規制強化が続いている。

規制強化の流れは、暗号資産価格の重しとなっているようだ。実際、Opiniumが調査した独立系ファイナンシャルアドバイザーの90%以上は、暗号資産やミーム銘柄(オンラインコミュニティで人気の銘柄)への投資を推奨していない。

ヘッジコストの上昇

ビットコインのオプション市場では、ヘッジコストが依然として上昇しており、5月の下落による恐怖感が完全には解消されていないことを示している。

下図は、スキュー(Skew)のデータをもとに、権利行使価格がスポット価格の80%のプット(売る権利)の3カ月ビットコインオプションのプレミアムを表したもの。現在のヘッジレベルは、価格が30%近く下落した5月の安値時よりも高くなっている。

出典 : Skew

同様の動きは、短期のプットとコールのスプレッド(差)を測定する1週間プット・コール・スキューにも表れている。プット・コール・スキューは、5月に20%近くまで上昇した後、やや低下しているものの依然として高い水準にある。

出典 : Skew

オプションのデータは、1カ月間のレンジ相場からの決定的な価格上昇がなかったため、トレーダーは過度には満足していないことを示している。

アルトコインの状況

●ブロックデーモン(Blockdaemon)やバイソントレイルズ(Bison Trails)などのブロックチェーン企業によると、銀行は将来、イーサリアム2.0の主要な参加者になる可能性があるという。

●イーサリアムベースの分散型取引所(DEX)のKyber Networkは、イーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューションであるPolygon networkと提携し、DeFi(分散型金融)の流動性を強化する。

●トレーディングダッシュボードのStep Financeは、自動マーケットメーカー(AMM)のRaydium、SerumDex、Orcaをはじめとするソラナ(Solana)の分散型取引所(DEX)のデータを収集し、トレーダーに価格情報への迅速なアクセスを提供する。

●ソラナ財団は、ブロックチェーンデータプラットフォームPARSIQへの300万ドルの投資を主導した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Skew
|原文:Market Wrap: Bitcoin Declines as Fed Projects Interest Rate Rise in 2023

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