【市場動向】ビットコイン、上昇要因を欠く動き

【市場動向】ビットコイン、上昇要因を欠く動き

ビットコインは当記事執筆時点、3万3000ドル付近で取引され、22日のリリーフラリー(安堵感からの上昇)からやや下落、一部の買い手は利益確定に動いているようだ。

「これが『底』なのか、あるいはさらなる下降の前の一時的な底なのかを判断するにはまだ早い。上昇の要因を欠いていること(逆張りによる売られ過ぎを示す複数の指標以外)は、依然として回復の最大のハードルとなっている」と暗号資産ヘッジファンド、ExoAlphaのパートナー兼共同創業者、エリー・ル・レスト(Elie Le Rest)氏は述べた。

最新の価格

当記事執筆時点の最新価格は以下のとおり。

●ビットコイン(BTC):3万3083.9ドル(過去24時間で+1.52%)
●イーサリアム(ETH):1923.6ドル(+0.97%)

●S&P 500:4241(−0.11%)
●ゴールド:1773.9ドル(−0.27%)
●米国債10年物:1.489%(22日:1.475%)

規制圧力のリスクも依然として存在している。

「ビットコインのような裏付けのない民間の暗号資産は注目を集めているかもしれないが、規制当局や政策立案者はゲートキーパーとして、変革をもたらす可能性を抑えているだろう」とJPモルガン・チェースは21日に発表したレポートに書いている。

マクロ的に見ると、ビットコインの下落は、銅/金レシオ(銅価格を金価格で割った数字)の下落に見られるような、過去2カ月間の株や暗号資産などのリスク資産からの資金引き揚げの動きと一致している。ビットコインにとっては、4万ドルに強い抵抗線があるものの、3万ドルの支持線が重要となる。

出典:TradingView

利回りを求める動き

「リスクオフ」の動きのほかに、最近のマイナス利回り債券の減少は、暗号資産にとってハードルとなる可能性がある。

金利の世界的な下落傾向は、利回りを求める動きを促進している。緩和政策これまでは、社債、新興市場の債券、最近では暗号資産などのリスク資産にメリットをもたらしてきた。

「各国の中央銀行がタカ派的なスタンスを取り、緩和政策が終了するという証拠があれば、投機的資産の足を引っ張ることになるだろう」とニューヨークの投資顧問会社MRBパートナーズ(MRB Partners)のサンティアゴ・エスピノザ(Santiago Espinosa)氏はコメントした。

出典:MRB Partners

ビットコインのドミナンスは安定

ビットコインのドミナンス(暗号資産市場全体に占めるビットコインの割合)は、5月に40%を割り、その後、価格は30%近く下落した。以降、ドミナンスは安定しており、ビットコインが回復基調にあることを示している。

「新しいアルトコインの登場は、一部の資本をビットコインから時価総額の小さな暗号資産に分散させたが、その後、多くは消え去った」と、暗号資産情報会社のコインメトリクス(Coin Metrics)は22日に発行したレポートに記した。

出典:Coin Metrics

アルトコインの状況

●フィナンシャル・タイムズによると、プライバシー重視をコンセプトとした暗号資産モネロ(XMR)は、ランサムウェアを使った犯罪者が被害者に金銭を要求するためのツールとしての役割を持つようになっているという。モネロは、送信者、受信者、各取引の金額を伏せるように設計されており、23日には価格が15%上昇した。時価総額は38億ドルにのぼる。

●「モネロの機能は、犯罪者が活動を隠すために適しているだろう。だが10年前にはビットコインも同じように言われた。これは両刃の剣であり、繰り返すと、現金も同じ、ビットコインも同じだ」とCake WalletのCEO、ビック・シャルマ(Vik Sharma)氏は述べた。

●22日、ポルカドット(Polkadot/DOT)がアメリカを拠点とする暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coinbase)で22日、わずか4時間の間に70%以上の上昇となった。だが他の取引所では、広範な市場の下落に追随していた。コインベースの広報担当者は、状況を調査中と述べ、コインベースと他の主要取引所の間でポルカドットの価格に違いが生じていることは、システム障害の可能性が高いと述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:MRB Partners
|原文:Market Wrap: Bitcoin Nudges Up as Regulatory Risks Linger

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