【市場動向】ビットコインは3万4000ドル割れ、弱気センチメントは薄まる

【市場動向】ビットコインは3万4000ドル割れ、弱気センチメントは薄まる

ビットコインは月初に売り圧力が高まり、7月1日は3万4000ドルを割り込んだ。だがトレーダーはセンチメント(市場心理)が改善されると、買いが活発になると見ている。

上半期は不安定な動きが続いたが、ポジティブなニュースで下落傾向は抑えられた。規制強化に対する懸念は緩和されたようだ。特にビットコインのハッシュレートは10日連続で下落した後に安定した。ハッシュレート下落の主な原因は、中国が複数の暗号資産マイニングを停止したことだ。

「マイニング事業者が中国から他の場所に広がるなか、安価なエネルギー源へのアクセスが確保されている場所が選ばれるようになるだろう。その結果、ハッシュレートは回復し始め、ネットワークはより安定するだろう」と暗号資産ファンド、ARK36のUlrik Lykke氏はコメントした。

最新価格


●ビットコイン(BTC):3万3238ドル(−4.74%:過去24時間)
●イーサリアム(ETH):2106.9ドル(−6.47%)

●S&P500:4317(+0.5)
●ゴールド:1775.9ドル(+0.31%)
●10年物米国債:1.461%(30日:1.466%)

弱気センチメントは薄れる

ビットコインのプット・コール・レシオは6カ月ぶりの低水準となり、弱気センチメントが薄れてきたことを示している。

スキュー(Skew)のデータによると、プットオプション(売る権利)の建玉をコールオプション(買う権利)の建玉で割った比率は30日、0.60まで低下し、1月上旬以来の低水準となった。

出典:Skew

プット・コール・レシオの低下は、少なくとも一部はコール需要の回復やプットのロングポジションの解消が要因となっているだろう。

また最近、ビットコインの資金調達率が上昇してプラスに転じたことも、センチメントの改善を示すもう1つのサインとなっている。

「資金調達率は、永久スワップ市場でどのポジションに投資するかについてのトレーダー心理を表している。資金調達率がプラスになっていることは多くのトレーダーが強気であることを意味している」とデータ提供企業のクリプトクワント(CryptoQuant)は29日にツイートした。

出典:CryptoQuant

イーサリアムはビットコインを上回る

イーサリアムはここ数日、ビットコインを上回っており、テクニカルチャートはさらなる上昇を示している。ETH/BTCレシオは、チャートが売られ過ぎの状態を示し、モメンタムの改善を示すなか、100日移動平均線のサポートを維持した。ETH/BTCレシオは5月に抵抗線から下落しており、暗号資産市場の下落に先行していた。

出典:TradingView

ビットコインとイーサリアムの90日相関は第2四半期(4−6月期)にわずかに上昇したものの、1年前よりも低くなっている。

出典:CoinDesk digital asset price indexes

ステーブルコインのリスク

アナリストは、ステーブルコインの急成長を信用面から見極めようとしている。

米ドル連動型ステーブルコインのテザー(USDT)の時価総額は6月28日時点で628億ドル(約7兆円)。デザーを発行するテザー社は準備金の26.2%のみを現金、リバースレポ(債券を担保にした借り入れ)、米国債で保有し、49.6%をコマーシャル・ペーパー(CP)で保有していると述べた。

「テザー(USDT)の突然の大量償還が、仮にCP市場において売り圧力が拡大している時期に起きた場合、短期信用市場の安定性に影響を与える可能性がある。同社のCP保有額は、アメリカやヨーロッパ、中東、アフリカのほとんどのプライムMMFの保有額よりも大きい」と格付会社のフィッチ・レーティングス(Fitch Ratings)はレポートに書いている。

独立系の金融調査会社ファンドストラット(Fundstrat)のデビッド・グライダー(David Grider)氏は1日、米ドル連動型ステーブルコインは「デジタル・ドルよりもデジタル債券に近い」と書いている。

「テザー社は本質的に大規模な債券ファンドであり、独自の債券プールを保有している。彼らは資産のほとんどはマネーマーケットCPと言っている。本当なら、比較的リスクの低い資産と言えるだろう」(グライダー氏)

出典:Fitch Ratings

アルトコインの状況

ドージコイン(DOGE)、米ロビンフッドの収益をけん引:株式、オプション、ゴールド、暗号資産の人気の取引アプリを手がける米ロビンフッド(Robinhood)は新規株式公開(IPO)を申請。時価総額は最大1億ドル(110億円)にのぼると見られている。同社の成長の大部分、すなわち第1四半期(1−3月期)の暗号資産取引収入の34%は、ドージコインによるものだった。

●USDコイン(USDC)、トロン(Tron)に拡大:決済企業のサークル(Circle)は1日、米ドル連動型ステーブルコインのUSDコイン(USDC)はトロン(Tron)ブロックチェーンに対応したと発表した。USDCを発行するコンソーシアム「CENTRE」は、約10程度のブロックチェーンへの拡大を検討しているようだ。USDCはこれまで、イーサリアム、アルゴランド、ステラ、ソラナの4つのブロックチェーンに対応していた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CryptoQuant
|原文:Market Wrap: Bitcoin Under Pressure Despite Improving Sentiment

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