NFT活用でSDGs達成に挑む。Enjinが国連グローバル・コンパクトに会員参加

NFT(ノンファンジブル・トークン)に特化したブロックチェーンプラットフォームを開発するEnjin(エンジン)が、国連グローバル・コンパクト(UNGC)に参加する。NFTを活用して、持続可能な開発目標「SDGs」を達成できる方法を検討していく。

Enjinは20日、同社がUNGCの上級会員(Participant)として参画することを明らかにした。SDGs達成に向けて企業を支援するUNGCのメンバーになるには、人権・環境・労働などの分野で指針となる10原則に沿った「持続可能性」と「平等性」への厳格な取り組みが求められる。

Enjinは環境に配慮した「JumpNet」ブロックチェーンを開発。同社によると、JumpNetは、NFTのネットワークとして最も利用されているイーサリアム利用時との比較で、電力使用量を99.9%削減していると述べている。

Enjinは、JumpNetをカーボンネガティブ(炭素排出量より相殺量が上回る状態)にし、ポルカドット(Polkadot)のPoS(プルーフオブステーク)パラチェーンである「Efinity」の開発を進めている。

JumpNetはイーサリアムのスケーリング技術で、いわばイーサリアムのプライベートバージョンとも言える。プルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)のコンセンサスアルゴリズムを備え、管理者が参加者を招待し、信頼された参加者のみがノードとして参加することができる。

クリエイターは、JumpNet上でエンジンが開発したイーサリアム互換規格の「ERC-1155」トークンを利用して、NFTの発行・送受信・取引をすることが可能だ。

Enjinは、「国連が掲げる持続可能性と平等性を実現するために、NFTを活用する新しい方法を模索していく。NFTは、気候変動対策のために炭素削減事業を行う企業の財務・収益化のバックボーンとなる可能性がある。また、NFT市場への自由なアクセスは、国家間の機会の不平等を解消し、世界中のクリエイターとNFTユーザーが対等の立場となることで、世界的な貧富の格差を是正することにもつながる」と発表文で述べた。

|編集:佐藤茂
|トップ画像:Enjinのプレスリリースより