「ブロックチェーン島」マルタ、不動産賃借契約をブロックチェーンに登録

マルタのジョゼフ・ムスカット(Joseph Muscat)首相は、同国における全ての不動産の賃借契約をブロックチェーン上に登録すると、2019年6月23日(現地時間)にマルタのラジオ局、ワン・ラジオ(One Radio)とのインタビューで発表した。

ムスカット首相 によると、賃借法の改正は長期間にわたる協議を経て内閣に承認された。

この取り組みは、安全性を確保し、記録の改ざんを防ぎ、許可された人間のみが記録にアクセスできる。また、記録のない契約も防止できる。

「日常生活で使用されるものに活用することで、このテクノロジーの付加価値を人々に示します」とマスケット首相は語った。

「これにより、人々は、デジタル・トランスフォーメーション(デジタル変革)が生活に及ぼす影響が分かるでしょう」

今や「ブロックチェーン島」としても知られるマルタが仮想通貨の世界に足を踏み入れたのは、2018年7月。同国は、分散型台帳技術(DLT)にとって障害の少ない、比較的緩い規制フレームワークを打ち出し、電子マネー、金融商品、仮想トークン、仮想金融資産などには、合法性を獲得するための道を与えた。

マルタがブロックチェーン実験のハブとして急成長した要因として、規制が緩い環境、教育レベルの高さ、欧州連合(EU)加盟国であることなどが挙げられる。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Beach house image via Shutterstock
原文:Malta to Register All Rent Contracts on Blockchain