新庄監督がNFT進出、“BIGBOSS基金”で未来のアスリート育成

“BIGBOSS”こと、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督がNFTに進出する。

3月22日にNFTの販売を開始し、未来のアスリート育成を目指す「BIGBOSS基金」を立ち上げ、売上の一部を活用する。META ALL-STARSが同日に発表した。

NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アートやイラスト、写真、アニメ、ゲーム、動画などのコンテンツの固有性を証明することができる。NFTを利用した事業は世界的に拡大している。

都内で開かれた記者会見では、レディー・ガガの写真集などを担当した写真家のレスリー・キー氏が新庄監督を撮影。撮影した写真を、NFT化する。定額販売の最高額は1点で1000万円。一部、オークション形式でも販売する。

新庄監督は、「NFTという存在を知ったのが2日前」としながら、「デジタル新庄シアターに期待してください」と今後の展開に自信を見せた。

購入方法は現金振込か、決済アプリ「PayPal」を利用した支払い決済。制作や販売は、3月に設立した新会社「META ALL-STARS」が手がける。今後、アスリートにフォーカスしたNFT マーケットプレイス・販売プラットフォームを展開する。

NFTの発行・取引に利用するブロックチェーン基盤は、イーサリアムで、購入後は、NFTマーケットプレイスの「Opensea」で売買できる。今後、META ALL-STARSのマーケットプレイスを構築し、二次流通の機能を実装する予定だ。

新庄監督は2021年12月、暗号資産(仮想通貨)取引所「BITPOINT」のブランドアンバサダーに就任。契約金の一部を、暗号資産のジャスミー(Jasmy=JMY)で受け取っている。

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日本のプロ野球では、埼玉西武ライオンズと横浜DeNAベイスターズがNFTの取り組みで先行。また、パシフィック・リーグ6球団が出資するパシフィックリーグマーケティング(PLM)は、フリマアプリを手掛けるメルカリと共同で事業を展開している。

スポーツNFTでは、ダッパー・ラボ(Dapper Labs)が運営する北米の「NBAトップ・ショット(Top Shot)」が有名。米プロバスケットボールのプレーのハイライトをコレクションするゲームで、NFTに38万7000ドル、日本円にして4000万円以上の価格がついたことでも知られる。

日本では2月、スポーツ動画のストリーミングサービスを展開するDAZN(ダゾーン)がスポーツ特化のNFTマーケットプレイス「DAZN MOMENTS(ダゾーンモーメンツ)」を開設することを発表している。

|取材・テキスト・撮影:菊池友信
|編集:佐藤茂