コインチェックがナスダックに上場へ、「有事の円高」から円安時代に突入【3/19~3/25のトップニュース】

今週のトップニュースをダイジェストで振り返ります。

ApeCoin、初日80%下落から2日目90%上昇

人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」に関連した暗号資産ApeCoin(APE)は取引が始まった17日、わずか数時間で39.4ドルから6.48ドルまで80%下落したが、18日の当記事執筆時点には90%上昇し、15ドルを超えた。日本時間19日19時には13ドル付近となっている。

CoinMarketCapを見ると、時価総額は約37億ドル、33位の暗号資産となっている。CoinGeckoでは、時価総額は13億ドル、69位。

「有事の円高」から円安時代に突入、家計はリスク資産に向かうか

日本円の価値が下がり続けている。3月16日には、一時1ドル=119円台をつけ、約6年ぶりの円安となった。2月、国際決済銀行(BIS)が発表した円の総合的な実力を示す「実質実効為替レート」では、約50年ぶりの低水準を記録した。

ビットコイン価格は3月20日時点で、4万2000ドル前後を推移している。為替の影響もあり、円ベースでは一時500万円を回復した。株式市場でも米国株の人気は根強い。大手ネット証券での投資信託の売れ筋は、米国株式に連動する商品が並ぶ。

大坂なおみ、FTXのアンバサダーに

テニスの大坂なおみ選手が暗号資産取引所FTXのブランド・アンバサダーに加わった。同取引所が21日発表した。NFLを7回制覇したトム・ブレイディ氏、大リーグ(MLB)の大谷翔平選手がすでにアンバサダーになっている。

SEC、ビットコインETFの審査延期──ウィズダムツリーとワンリバーの申請で

米証券取引委員会(SEC)は21日、ウィズダムツリー・インベストメンツ(WisdomTree Investments)とワンリバー・アセット・マネジメント(One River Asset Management)のビットコインETF(上場投資信託)申請に対する審査期間の延長を発表した。

「SECは、申請と寄せられたコメントを検討するための十分な時間を確保するために、審査期間を延長することが適切と判断した」(SEC)

FTXが120億円出資、金融アプリでの暗号資産決済を目指す

大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXのアメリカ法人FTX USと金融アプリのDAVEは21日、戦略的パートナーシップを締結。DAVEはFTXの投資部門FTXベンチャーズから1億ドル(約120億円)の出資を受けると発表した。

クアルコム、メタバース投資に向け1億ドルのファンド設立

米クアルコム(Qualcomm)は21日、メタバースインフラを構築する開発者や企業に投資するため、1億ドル(約120億円)規模の「スナップドラゴン・メタバース・ファンド(Snapdragon Metaverse Fund)」を設立したと発表した。

ビットコインとS&P500の相関関係、約1年半ぶりの高水準に

ビットコイン(BTC)はゴールドのような安全資産か、リスク資産かという長年の議論が過熱しそうだ。米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めが不況を招くのではないかとの懸念のなか、ビットコインは株式市場の動きに敏感になっている。

アーケーン・リサーチのデータによると、ビットコインとS&P500の90日相関関係は18日に0.49%に上昇、2020年10月以来の高水準となった。「現状のビットコインとS&P500の相関関係の高さは、ビットコイン史上、前例がない」とアーケーン・リサーチは22日、ニュースレターに記した。

エルサルバドル、ビットコイン債の発行延期:報道

エルサルバドルは、市場環境が好ましくないため、10億ドルのビットコイン債の発行を延期したとアレハンドロ・ゼラヤ(Alejandro Zelaya)財務大臣が22日に発表した。ロイターが伝えた。

当初は3月15日〜20日に発行される予定だったが、ロシアによるウクライナ侵攻、およびそのビットコイン価格への影響により、日程を変更したという。

暗号資産ファンド、2週連続の流出超

暗号資産(仮想通貨)ファンドは、2週続けて流出超となった。投資家は、米連邦準備理事会(FRB)による2018年以来の利上げと、ロシアのウクライナ侵攻の潜在的影響に対する不透明感に反応した。

コインシェアーズが22日発表したレポートによると、18日までの1週間、暗号資産ファンドは約4700万ドル(約56億円)の流出超となった。前週の1億1000万ドルからは減少している。それ以前は7週連続の流入超となっていた。

Crypto.comが「2022 FIFAワールドカップ」公式スポンサーに

暗号資産(仮想通貨)取引所のCrypto.comは22日、「2022 FIFAワールドカップ」の公式スポンサーになると発表した。ワールドカップの会場に同取引所の名前が表示される。なお、契約金額は公開されていない。

米ブリッジウォーター、暗号資産ファンドへの投資を計画:関係者

世界最大級のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツ(Bridgewater Associates)が、同社初となる暗号資産ファンドのサポートを進めている。

ブリッジウォーターは、外部の投資ファンドをサポートする準備を進めていると2人の関係者が語った。そのうちの1人によると、暗号資産に直接投資する計画は今のところはないという。

メタバース推進協議会を設立、養老孟司・東大名誉教授が代表理事

メタバース推進協議会が3月に設立される。代表理事には、著書「バカの壁」で知られる養老孟司東京大学名誉教授が就く。

同協議会が3月22日に発表した文書によると、日本国内のメタバースに関わる新たな文化圏、経済圏の在り方を検討することを目的に、業界の意見集約や政策提言を行っていく。協議会は、2021年12月から任意団体として活動してきたという。

コインチェック、ナスダックに上場へ──SPAC上場計画を発表

暗号資産(仮想通貨)取引サービスを手がけるコインチェック(Coincheck)が、米国のナスダック市場に株式を上場する計画を明らかにした。実現すれば、日本の暗号資産取引所による初めての上場となる。親会社のマネックスグループが3月22日に発表した。

新庄監督がNFT進出、“BIGBOSS基金”で未来のアスリート育成

“BIGBOSS”こと、北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督がNFTに進出する。3月22日にNFTの販売を開始し、未来のアスリート育成を目指す「BIGBOSS基金」を立ち上げ、売上の一部を活用する。META ALL-STARSが同日に発表した。

都内で開かれた記者会見では、レディー・ガガの写真集などを担当した写真家のレスリー・キー氏が新庄監督を撮影。撮影した写真を、NFT化する。定額販売の最高額は1点で1000万円。一部、オークション形式でも販売する。

doublejump.tokyo、Astarと提携──NFTで⽇本発パブリックブロックチェーンを活用

NFT事業を⽀援するdouble jump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)は、⽇本発のパブリックブロックチェーンを開発するAstar Network(アスターネットワーク)と提携する。アスターが注力するNFT領域のエコシステムの拡⼤を目指す。double jump.tokyoが23日発表した。

LINE、NFTを本格展開──吉本興業やスクエニなどと100種類以上を出品

LINEがNFT事業を本格展開する。LINE子会社のLVCを通じて、4月13日に、NFT総合マーケットプレイス「LINE NFT」のサービス提供を始める。LINEが23日発表した。

吉本興業やスクウェア・エニックスなどのIPコンテンツを活用し、100種類以上のNFTを出品する。当初、取り扱うジャンルはアニメやゲーム、お笑い、スポーツなど。

ビットコインETF、2023年までに承認の可能性:Bloomberg Intelligence

ビットコイン(BTC)ETF(上場投資信託)は、暗号資産(仮想通貨)取引所の再定義を行う米証券取引委員会(SEC)のルール変更案を考慮すると、2023年半ばまでにある程度、承認される可能性はあると、ブルームバーグ・インテリジェンス(Bloomberg Intelligence)のアナリストは24日、顧客向け文書に記した。

米ブラックロック、暗号資産取引サービスを検討:フィンクCEO

世界最大の資産運用会社、米ブラックロック(BlackRock)のCEO、ラリー・フィンク(Larry Fink)氏は、同社が暗号資産(仮想通貨)取引サービスを検討していることを認めた。

フィンク氏は24日、株主向け文書で暗号資産に関する顧客の関心が高まっていることに触れた。同氏は昨年7月、暗号資産への需要はあまり見られないと語っていた。

「メタバース・ファンション・ウィーク」開幕:70ブランドがディセントラランドに集結

人気メタバースの「ディセントラランド(Decentraland)」で「メタバース・ファッション・ウィーク(Metaverse Fashion Week)」が24日、スタートした。人気デザイナーがアバター向けデジタルウェアのNFTコレクションを発表する。

ドルチェ&ガッバーナ、トミー ヒルフィガー、エスティ ローダー、フォーエバー21などのブランドが参加している。

DAZN、NFTの「DAZN MOMENTS」を始動──第1弾はJリーグと

スポーツ動画のストリーミングサービスを運営するDAZN(ダゾーン)は3月24日、NFTマーケットプレイス「DAZN MOMENTS(ダゾーン モーメンツ)」のサービス提供を始めた。DAZNが同日に発表した。

第1弾として、サッカー・Jリーグ公式戦試合映像コンテンツのNFTを取引できる「DAZN J.LEAGUE MOMENTS」を開設する。一次販売では、2021シーズンのベストゴール限定コレクション「2021 J.LEAGUE BEST GOALS」を取り扱う。開発・運用はミクシィが手掛ける。

プロ野球開幕!NFTとメタバースでファンサービスが変わる

3月25日、プロ野球が開幕する。3年ぶりに観客の人数制限を設けずに迎える開幕戦に注目が集まるが、デジタルと融合した新たな取り組みが始まっている。

監督就任時から注目の的である北海道日本ハムファイターズ新庄剛志氏は3月24日、登録名を「BIGBOSS」に変更したことも話題となった。BIGBOSSの活躍ぶりは、ブロックチェーン業界でも発揮されている。

広島カープは、仮想空間で試合観戦できるアプリを構築。メタバースアプリ「メタカープ」では、ユーザーが好みのアバターを設定できるほか、ファン同士で交流できるチャット機能も実装している。

|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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