「ダウンラウンド」で評価額が3分の1に──米ブロックファイ、上場にも影響か

暗号資産(仮想通貨)レンディング大手の米ブロックファイ(BlockFi)は、これまでよりも低い評価額で資金調達ラウンドを終えそうだ。The Blockが伝えた。今回のラウンドでは同社の評価額は10億ドル(約1330億円)になると、関係者は述べたという。

資金調達ラウンドにおいて、企業評価額が過去の評価額を下回ることを「ダウンラウンド」と呼ぶ。

ブロックファイは2021年3月、3億5000万ドル(約460億円)を調達、その際の評価額は30億ドル(約3980億円)にのぼった。今年7月下旬にはさらに5億ドルを調達し、評価額は50億ドル近くに達すると伝えられ、株式公開の計画も公表していた。

だが低い評価額は、暗号資産業界の現在の厳しい状況のみならず、暗号資産の預け入れに対して高い利回りを提供する同社のようなレンディング会社に対する規制の不確実性を浮き彫りにしている。

2022年2月、ブロックファイは、同社の高利回りなレンディングサービスが規制違反にあたるとした米証券取引委員会(SEC)と複数の州の規制当局に対して、和解金として合計1億ドル(約130億円)を支払うことに合意している。

我々の取材に対してブロックファイは、市場の噂にはコメントしないと述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ブロックファイの共同創業者、フロリ・マルケス氏とザック・プリンス氏(BlockFi)
|原文:BlockFi Valuation Sinks to $1B in Latest Funding Round: Report