【US市場】ビットコインは引き続き1万9000ドル超──当面は狭いレンジにとどまるか

ビットコイン(BTC)は24日も1万9000ドル超で推移し、1カ月以上続く狭いレンジにとどまった。

Uber(ウーバー)の投資家として知られるPeter Brandt(ピーター・ブランド)氏は21日、CoinDesk TVに出演し、当面は大きな変化を期待できず、ビットコインは1万3000ドルまで下落する可能性があると語った。投資家は「ただ疲れている」と同氏はインタビューで述べた。

ビットコインは過去24時間、ほぼ横ばいで推移し、1万9300ドル付近。イーサリアム(ETH)は1,350ドル付近で前日から1%に満たない上昇となった。他の主要暗号資産もやや下落しているものの、小刻みに上下した。例外的にポリゴン(MATIC)は6%超上昇した。

暗号資産全体のパフォーマンスを測定する広範な市場指標、CoinDesk Market Index(CMI)は、0.9%下落。

暗号資産および他のリスク資産市場の投資家は、FRB(米連邦準備制度理事会)のインフレ対策に引き続き注目している。GSR Marketsのブノワ・ボスク(Benoit Bosc)氏は、現在の金利引き上げ政策を緩和すると、「お決まりの反応」が起こり、「リスク資産は急激に上昇するだろう」と述べた。

マクロ経済状況

株式市場は、FRBが来年初めに現在のタカ派的金融政策を緩和するかもしれないとのかすかな兆候を受け、2取引日続けて上昇した。ダウ平均は1.3%、S&P5001.2%、ナスダックは約1%上昇した。

コモディティでは、エネルギー市場の指標となる欧州ブレント原油がわずかに上昇し、1バレル91ドル超となり、先週よりわずかに下落したものの、年初からは15%超上昇している。ゴールドは0.6%下落し、1オンスあたり1650ドル付近となった。

四半期決算の発表が続いており、アップルやグーグルの親会社アルファベットなど、大手IT企業の発表が予定されている。先週は、ゴールドマン・サックスをはじめ、多くの主要企業が好調な決算を発表した。

FRB(米連邦準備制度理事会)の次の利上げ発表(予想は0.75%)はまだ2週間先。25日には10月の米消費者信頼感指数が発表されるが、低下となる可能性が高い。週の半ばには、住宅着工件数と耐久財受注も発表される。

最新価格

●Coindesk Market Index(CMI):946.17、-0.2%
●ビットコイン:19,354ドル、-0.6%
●イーサリアム:1,352ドル、+1.6%

●S&P500:3,797.34、+1.2%
●ゴールド:1,654ドル、+0.2%
●米国10年債利回り:4.23%、+0.02

テクニカル分析

ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏は21日、ビットコインは当面、狭いレンジにとどまる可能性が高く、上昇に転じる前に1万3000ドル付近まで下落するかもしれないと語った。

同氏の分析に反論することは難しい。ビットコインは狭いレンジで推移しており、上昇要因は依然として見られない。ボラティリティは大幅に低下している。

出典:TradingView

アルトコイン

●ドージコイン、3倍に上昇:人気ミームコイン、ドージコイン(DOGE)がこの数日で3倍以上に上昇している。だが珍しいことではない。8月末には史上最高値の約0.004ドルを記録。だがその後、9月には90%下落して、0.0004ドル付近となっていた。

●ロビンフッド、AaveとTezosの取引開始:米取引アプリのRobinhood Markets(ロビンフッド・マーケッツ)は、暗号資産アーベ(AAVE)とテゾス(XTZ)の取引を開始した。ロビンフッドは現在、19の暗号資産を提供している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Holds Its Perch Over $19K and Is Likely to Continue Trading in Its Current Narrow Range