インテル製ASIC搭載マシンを初配備:ハイブ・ブロックチェーン──大手2社の独占市場は変わるか

ビットコインマイニング企業のハイブ・ブロックチェーン(Hive Blockchain)は、インテル製ASIC「Blockscale」を搭載した初のマシンを配備したと1月13日に発表した。

Blockscaleは、ビットメイン(Bitmain)とマイクロBT(MicroBT)によるマイニングマシン市場の実質的な独占状態を打破する可能性があるうえ、既存マシンとの大きな違いは、マイニング企業が自社仕様のマシンを設計・開発できることだ。

ハイブの社長兼COO(最高執行責任者)アイディン・キリック(Aydin Kilic)氏は以前、2022年末に納入された5800台のマシンは、合計638ペタハッシュ/秒(PH/秒)〜754PH/秒、あるいは1台あたり110テラハッシュ/秒(TH/秒)〜130TH/秒の演算能力を発揮すると述べている。これらの数値は、アントマイナー(Antminer)S19 XP、S19 Pro+ Hydroといったビットメインの最新モデルには及ばない。

またハイブは、電力コストの問題に直面しているマイニング企業にとって重要な指標となる、マシンの電力効率を公表していない。インテルは2022年4月、電力効率を26ジュール/テラハッシュ(J/T)と発表、ビットメインのS19 XPシリーズには及ばないものの、現在市場で主流となっているモデルと同程度以上だ。

Blockscale搭載マシンはすでに1500台以上がカナダとスウェーデンにあるマイニング施設で稼働しており、想定された目標を達成しているとハイブは述べた。当初、2022年に1万3000台のマシンを注文していたが「弱気相場に対応した事業拡大」のために台数を削減したという。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像: スウェーデンにあるハイブのマイニング施設(Sandali Handagama/CoinDesk)
|原文:Hive Blockchain Deploys First Intel-Powered Bitcoin Mining Machines