「シャンハイ」から2週間、オプション市場はイーサリアムにやや悲観的

イーサリアムの「シャンハイ(別名シャペラ)」アップグレードから2週間、暗号資産オプション市場は、このスマートコントラクトブロックチェーンのネイティブトークンであるイーサリアム(ETH)の下降変動リスクが、マーケットリーダーのビットコイン(BTC)よりも高いと認識しているようだ。

4月25日、イーサリアムとビットコインに関連するオプションは、価格下落に対する保護を購入者に提供するプット、つまり弱気な賭けへの偏りを示した。特にイーサリアム市場におけるプットオプションの需要は、ビットコイン市場よりも高かった。

暗号デリバティブ分析会社ブロック・スコールズ(Block Scholes)が追跡した25デルタ・リスクリバーサルのデータによると、イーサリアムのアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)プット(弱気)がOTMコール(強気)に対して5ボラティリティポイントのプレミアムで取引されたのに対し、ビットコインのOTMプットはOTMコールに対して3ポイントのプレミアムで取引されていた。

ブロック・スコールズのリサーチ・アナリストであるアンドリュー・メルヴィル(Andrew Melville)氏は24日のリサーチノートで、「ETHオプションの(リスクリバーサル)スキューは、BTCオプションと比較して、シャペラアップグレード後の回復を逆転させ、現在、OTMプットは1カ月のコールに対して5ボラティリティのプレミアムで値が付いている」と書いている。

「これは、2023年を通じて我々がコメントしてきた、ETHに対するややネガティブなセンチメントへの回帰を示唆している」とメルヴィル氏は付け加えた。

インプライド・ボラティリティ(IV)は、特定の期間における価格の乱高下に対する投資家の期待値を指す。IVが上昇すると、オプションに対する需要が高まり、オプションのプレミアムも上昇する。

リスクリバーサルは、OTMプットとOTMコールのIVのスプレッドを追跡し、市場のボラティリティがどちらの方向に強いかを伝えてくれる。オプションは、原資産の市場価格が、強気のコールの場合は設定価格(ストライクプライス)を下回ったとき、弱気のプットの場合は設定価格を上回ったときにOTMとなる。

青線はイーサリアムの、黄線はビットコインの1カ月のリスクリバーサルを表している。(Block Scholes)

「シャペラ」後の週を除けば、イーサリアムの1カ月のリスクリバーサルは常にビットコインを下回り、プットのバイアスが相対的に強いことを示唆している。

両者ともリスクリバーサルはマイナスからほぼゼロに回復し、4月12日にシャペラアップグレードが実施された後、センチメントが弱気から中立に変化したことを示唆している。

今回のアップグレードにより、ステーキングされたイーサリアムの引き出しが開始され、報酬と引き換えにコインをネットワークに預けるという一般的なパッシブ投資戦略のリスクが取り除かれた。アップグレード後、イーサリアムは11カ月ぶりの2140ドルまで上昇したが、その後は1900ドル以下まで引き戻されている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Block Scholes
|原文:Optimism From Ethereum’s Shapella Upgrade Is Fading, Crypto Options Show