アメリカの地方銀行の安定性や国の債務上限に対する懸念が残る中、時価総額で世界最大の暗号資産(仮想通貨)であるビットコイン(BTC)が数カ月間で最も狭い価格帯に落ち着き、暗号資産市場は退屈なものになっている。

5月21日までの7日間につけた高値と安値の差である値幅は3.4%だった。これは過去3年間で最も狭いレンジの一つで、分析会社グラスノード(Glassnode)が追跡したデータによると、取引が低迷した今年の年初、先月の一時期、2020年7月に匹敵するものだ。

ビットコインの7日間の値幅の推移。(Glassnode)

「2023年1月と2020年7月は、いずれも市場が大きく動く前だった。これは今後、高いボラティリティが控えていることを示唆している」とグラスノードは5月22日未明にツイートしている。

最近、ビットコインとイーサリアム(ETH)のオプションベースのボラティリティ測定値も過去最低を記録した。

狭い取引レンジは、強気と弱気のどちらの見方も値動きを支配していないことを示す。これは通常、市場が競合する影響力やストーリーに直面したときに起こることだ。長引くアメリカの銀行セクターの問題は、ビットコインのような逃避先として認識されている資産の上昇には有利だが、債務上限交渉の行き詰まりやドルインデックスの回復はそうではないことを示唆している。

最終的には、何らかの影響が取り除かれ、取引レンジが急激に拡大したり、どちらかの方向に強く動いたりすることになる。トレーダーは通常、タイトな取引レンジからの脱出を予想する場合、ストラドル(同一の限月で同一の権利行使価格のコールオプションとプットオプションを組み合わせた取引)やストラングル(同一の限月で異なる権利行使価格のコールオプションとプットオプションを組み合わせた取引)のような価格に左右されない戦略を立てる。

CoinDeskのデータによると、ビットコインは記事執筆時点で2万6830ドル付近で取引されている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Glassnode
|原文:Bitcoin’s Trading Range Narrows to Tightest in Months