半減期に備える投資家──デリビット、2024年6月限の上場を前倒し

ビットコイン(BTC)の4回目の半減期は来年4月に予定されている。

取引高と建玉で世界最大の暗号資産(仮想通貨)オプション取引所のデリビット(Deribit)によると、投資家はすでに準備を始めており、価格に大きな影響を与える半減期の2カ月後に限月(満期)を迎えるビットコイン先物やオプションへの需要が高まっている。

デリビットは、2024年6月限の先物とオプションの上場を協定世界時22日8時(UTC)に行うと述べた。

「通常、デリビットは来週、2023年6月四半期末に2024年6月限のオプションと先物を上場する。しかし、2024年4月に半減期が予定されており、クライアントはこれらの取引を容易に行うために、上場を通常よりも前倒しすることを求めた」とデリビットのチーフ・コマーシャル・オフィサー、ルーク・ストリジャース(Luuk Strijers)氏はCoinDeskに語った。

「デリバティブ・デスクやディーラーにとって、取引所での取引が可能になることは、必要な資本を全体的に削減でき、エクスポージャーをヘッジできるようになるため重要なことだ」

熟練したトレーダーは、原資産に対してレバレッジを効かせた強気、あるいは弱気の投資を低コストで行うためにオプションや先物を購入する。

4月に予定されている半減期ではマイナーに支払われるブロック報酬は6.25BTCから3.125BTCに減少する。過去を振り返ると、ビットコイン価格は半減期までの数カ月間に上昇し、半減期後に下落している。

つまり、今後12カ月はボラティリティが大きくなる可能性がある。さらに米証券取引委員会(SEC)が2024年初めにブラックロックのビットコインETF(上場投資信託)申請について決定を下すと予想されており、その傾向は一層強まりそうだ。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin June 2024 Expiry Futures and Options in High Demand Due to Halving: Deribit