ダンヒルのファミリーオフィス、弱気相場に逆張り

ビジネス界の偉人アルフレッド・ダンヒル卿(Sir Alfred Dunhill)の子孫、ピアーズ・ダンヒル(Piers Dunhill)氏は、弱気相場のどん底の今こそ、暗号資産(仮想通貨)に逆張りする時だと語った。

「今、誰も暗号資産に投資しておらず、リターンを得ることは難しい」「私は皆と反対のことを行うことが好き。今の弱気相場のセンチメントが私が投資を考えている理由だ」と同氏はCoinDeskのインタビューに語った。

ダンヒルブランドは1902年、当時起きていた自動車ブームに向けたアクセサリー販売から始まり、すぐに運転中の使用するための煙草パイプを開発した。その後、煙草から始まったアルフレッド・ダンヒル卿のビジネスは、同氏の国際的な野心をベースに現代のラクジュアリー市場の先駆けとなった。

ダンヒルベンチャーズ(Dunhill Ventures)と子会社のダンヒルファイナンシャル(Dunhill Financial)は、手始めに300万ドル(約4億3500万円、1ドル145円換算)をリヒテンシュタインの規制下にあるベンチャー・キャリタルのモカ・ベンチャーズ(Mocha Ventures)に投入する。

モカ・ベンチャーズは3000万ユーロ(約3200万ドル、約46兆4000億円)のファンド生成を目指しており、DeFi(分散型金融)やアフリカなどの新興市場における決済手段としての暗号資産の普及などの分野に投資する計画だ。

モカ・ベンチャーのゼネラル・パートナー、レナート・ブリオーニ(Renato Brioni)氏は、ダンヒルとの関係は単なる金銭的なものにとどまらないと指摘。

「ダンヒルのファミリーオフィスは、シンガポール、香港、ドバイを拠点とする複数のファミリーオフィスを我々に紹介してくれた。ファンド生成を進めることができる」と同氏は述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Unsplash
|原文:Dunhill Family Office Makes Bear Market Bet on Crypto