イーサリアムとDeFiトークンが苦戦する中、ビットコインは若干上昇

17日の暗号資産(仮想通貨)市場では、イーサリアム(ETH)と分散型金融(DeFi)のトークンが下落。一方、ビットコイン(BTC)のパフォーマンスは引き続き暗号資産市場全体より良好だった。

ビットコインは17日早い時間に2万8100ドル(約421万5000円、1ドル150円換算)まで下落したが、その後2万8500ドル近くまで上昇し、過去24時間でも若干の上昇となった。

一方、イーサリアムは低迷し、同期間に1.8%下落して1560ドル(約23万4000円)近くに達し、対ビットコインで15カ月ぶりの安値を記録した。暗号資産市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk Market Index(CMI)は0.6%下落した。

DeFiトークンが下落

セクター別に見ると、DeFiトークン全体のパフォーマンスを示すCoinDesk DeFi Index(DCF)はこの日最もパフォーマンスが悪く、3.7%下落した。ユニスワップ・ラボ(Uniswap Labs)が17日から一部の取引に0.15%の手数料を課すと発表したことを受けて、分散型取引所ユニスワップ(UniSwap)のネイティブトークンであるUNIが7%近く下落したことに牽引された。

スイブロックチェーンのネイティブトークンSUIは、スイチームがステーキングを通じてトークンの供給を操作している可能性があるとの懸念を韓国金融監督院長官が表明したと伝えられたことを受け、7.6%急落した。スイ財団は、この報告は「重大な虚偽」だと主張した。

ビットコインのドミナンス上昇

トレーディングビュー(TradingView)のデータによると、ビットコインが好調なことで、暗号資産市場でのシェアを示すドミナンスは52%を超え、2021年4月以来の最高水準となった。

投資顧問会社バイトツリー(ByteTree)によると、市場参加者が現物ビットコインETF(上場投資信託)のフェイクではない承認を切望していることや、ビットコインの4年に一度の半減期が来年初めに迫っていることがビットコインの強気材料とみなされているため、ドミナンスはさらに上昇する可能性があるという。

バイトツリーのアナリストらは16日の市場レポートで、「現在、暗号資産は過去2年間のどの時期よりもリスクがはるかに低い状態だ」としながらも、「半減期が目前に迫っていることから、まだしばらくはビットコインが優位にあると我々は感じている」と述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Beats Rest of Crypto Market as Ether, DeFi Tokens Struggle