再建中のセルシウス、保有するETHのステーキングを解除

イーサリアム(ETH)の価格は、破産手続きを進めて再建中の暗号資産(仮想通貨)レンディングのセルシウス(Celsius)が、この暗号資産のステーキングを解除し、ここ数カ月のETHの不調の原因となった可能性のある要因を取り除くと述べたことから、今後数週間で上昇する可能性がある。

ビットコインのマイニング事業者への転換を進めている同社は以前、その活動にステーキングを含めると述べていた。また同社は組織再編計画に関連するコストをカバーするため、ステーキング報酬を公開市場で販売してきた。

「セルシウスは、再建プロセスを通じて発生した一定のコストを相殺するために、貴重な報酬を提供してきたETHのステーキングを解除する」と同社はXへの投稿で述べた。 「今後数日間の大規模なステーキング解除活動により、ETHのロックが解除され、債権者へのタイムリーな分配が保証される」。

分析ツールArkhamのデータによると、セルシウスにリンクしている暗号資産ウォレットは1億5100万ドル(約219億円、1ドル=145円換算)相当のイーサリアムを保有しており、年率4%~5%以上の利回りを稼いでいるようだ。

ステーキング報酬は大量のETH売却の原因にはならないかもしれないが、他のブロックチェーンへの関心などの他の要因とともに、トークンに対するネガティブなセンチメントに寄与している可能性がある。

一方、セルシウスは過去1週間に3万ETH以上をカストディアンのFireblocksに送っており、一部は暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)に預けられ、そこでステーブルコインと交換された可能性がある。

この1週間で数百万ドル相当のイーサリアムがカストディアンや取引所に送られた。(Arkham)

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Celsius to Unstake Thousands of Ether, Possibly Easing ETH Selling Pressure