ビットコインが6万9000ドル下回る──暗号資産市場はロングで1億7500万ドルの清算が発生
  • 過去24時間でビットコインとイーサリアムは4%下落し、ソラナとドージコインは6~7%下落した。
  • CoinGlassのデータによると、この下落により、直近1週間で最大規模のレバレッジを利用したロングポジションの清算が発生した。

9日に暗号資産市場全体が下落する中、ビットコイン(BTC)は6万9000ドル(約1035万円、約1ドル150円換算)を下回り、8日の上昇後に広がっていた楽観的な見方が鈍化した。

ビットコインは7万1000ドルを上回る水準から6万8580ドルまで下落した。CoinDeskのデータによると、ビットコインの直近の価格は6万9000ドル付近で、過去24時間では約4%下落した。

この下落は暗号資産市場にも広がり、取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20(CD20)は同時期に3.2%下落した。イーサリアム(ETH)は4%近く下落して3500ドルを下回り、主要アルトコインのソラナ(SOL)とドージコイン(DOGE)は6〜7%も下落した。

CoinGlassのデータによると、この下落により、協定世界時(UTC)15時45分の時点で、デジタル資産全体で約2億ドル(約3000億円)相当のレバレッジをかけたデリバティブ取引ポジションが清算された。圧倒的多数の約1億7500万ドル相当のポジションは価格上昇に賭けたロングポジションだった。データによると、レバレッジをかけたロングポジションの1日あたりの清算額としては直近1週間で最大で、レバレッジを利用したトレーダーが不意を突かれたことを示している。

7日にビットコインが7万ドルを超えたことを受けて、一部のアナリストは価格の上昇を予測したが、一部のテクニカル分析は下落を示唆している。LMAX Groupの市場ストラテジスト、ジョエル・クルーガー(Joel Kruger)氏によると、7日の高値は3月に記録した史上最高値を下回っており、高値更新を目指すまではにしばらく低迷が続く可能性があるという。

クルーガー氏は電子メールで送ったメモの中で、「ビットコインは引き続き顕著な回復力を示しており、値固め期間の中でサポートを見出している」とし、「日足チャートは、7万1800ドル付近が過去の高値よりも低い高値となる可能性があることを示唆しており、再度史上最高値に挑戦する前に調整が行われる可能性を示唆している」と述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Buckles Below $69K as Crypto Bulls Endure $175M Liquidations