
- 米連邦準備制度理事会(FRB)は、ベンチマークとなるフェデラルファンド(FF)金利のレンジを市場予想通り4.25%~4.50%に据え置いた。
- それに伴う政策声明はタカ派的で、インフレ率は依然として「いくぶん高水準 」であるとされた。
- パウエルFRB議長の会合後の記者会見はまもなく始まる。
連邦準備制度理事会(FRB)は予想通り、FF金利のレンジを4.25%~4.50%に据え置いた。
政策声明によると、失業率は「低水準」で安定し、インフレ率は「いくぶん高水準」で推移している。先月は、インフレ率が2%の目標に向けて「進展」しているとされていたが、その文言は削除され、タカ派的な表現となった。
今週の大半で圧力を受けてきたビットコイン(BTC)価格は、このニュースの直後に10万1800ドルまで下落した。ナスダックは1.1%下落、S&P 500は0.9%下落するなど、米国株は本日の下げ幅を拡大した。ドルと金はほとんど変わらず、10年債利回りは5ベーシスポイント上昇し4.59%となった。
FRBが9月に最初の利下げを行って以来、FF金利は100ベーシスポイント引き下げられた。しかし、米10年債利回りは3.6%から4.6%へと逆に上昇。このような短期金利と長期金利の乖離は、過去にほとんど例がない。
この乖離に加え、経済とインフレに関する一連のデータが予想を上回ったことも、FRBは考慮している。12月の会合後、パウエル議長は追加利下げは(少なくとも当面は)見送ることを明らかにした。
パウエル議長の会合後の記者会見はまもなく始まるが、市場参加者はそこで、今後の政策についてのさらなるガイダンスを期待するだろう。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:パウエルFRB議長(House Financial Services Committee)
|原文:Fed Holds Rates Steady, Takes Note of Elevated Inflation