
メタプラネットは2月10日、2024年12月期決算を発表。営業利益は前期の4億6800万円の赤字から3億5000万円の黒字に転換した。売上高は前期比306.0%増の10億6200万円、親会社株主に帰属する当期純利益は63億9700万円と報告した。
期末時点でのビットコイン保有総数は1761.980BTCで、54億5700万円のビットコイン評価益を計上している。セグメント別では、ビットコイントレジャリー事業が売上高6億9100万円、従来のホテル事業が3億7000万円を計上した。
財務面では、総資産が303億2500万円(前期末比286億5900万円増)、純資産は189億2300万円(同177億7100万円増)となった。自己資本比率は62.3%を維持している。
「継続企業の前提に関する重要事象」解消
同社は2024年4月にビットコイン保有を資金管理戦略の柱として発表。以降、「ビットコインファースト」「ビットコインオンリー」のアプローチを優先し、弱まる円を保持する代わりにビットコインを継続的に増やすことを主力事業として位置づけた。
サイモン・ゲロヴィッチ(Simon Gerovich)CEOは「2025年にビットコイン保有10,000枚超を目指す」と宣言。今年1月には、ビットコイン購入のため第三者割当による新株予約権の発行により約1160億円を調達すると発表した。
ビットコイン保有戦略をさらに加速させ、2025年12月期の業績予想については、ビットコインインカム事業で30億円、ホテル事業で4億円の売上を見込み、売上高34億円(前期比220.1%増)、営業利益25億円(同614.3%増)を計画している。
なお、同社は過年度からの継続企業の前提に関する重要事象について、業績改善と財務体質の強化により解消したことを併せて発表している。
|文:栃山直樹
|画像:メタプラネットWebサイトから(キャプチャ)