タイ政府、220億円相当のデジタル投資トークン発行へ──まずは「市場をテスト」

- タイ財務省は、50億バーツ(約220億円)の資金調達を目指し、デジタル投資トークンを発行する。
- 「銀行預金より高いリターンを得られる」とピチャイ財務大臣は13日に述べた。
タイ財務省は2カ月以内に、50億バーツ(約1億5000万ドル、約220億円)相当のデジタル投資トークン「Gトークン(G-Token)」を発行し、一般投資家からの資金調達を目指す。ピチャイ・チュンハバジラ(Pichai Chunhavajira)財務大臣が5月13日に記者会見で明らかにしたと、ブルームバーグは伝えた。
発表に先立ち、タイ内閣はトークンの新規発行を承認、国家予算の借入計画の一環と位置づけられている。最初の50億バーツは「市場(の反応)をテスト」するためのものとピチャイ財務大臣は述べた。
「少額から投資可能で、銀行預金より高いリターンを得られる」
ブルームバーグによると、タイの銀行が提供する1年定期預金の金利は現在、中央銀行の政策金利1.75%を下回る1.25〜1.5%の水準にあるという。
また今回の取り組みは、元首相のタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)氏が年初に「国債を裏付けとしたステーブルコインの発行」を政府に提案したことを受けたものとも言える。
タイ政府はここ数年、暗号資産に対する取り組みを拡大しており、昨年は暗号資産収益に対する税制優遇措置を導入。さらに、タイ証券取引委員会はUSDCとUSDTのデジタル取引所での取引を認めている。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:バーツ紙幣(Shutterstock)
|原文:Thai Government to Issue $150M Worth of Digital Investment Tokens