ビット・デジタル、ビットコインマイニングから撤退──イーサリアムステーキング戦略のみに注力

- ビット・デジタルは、ビットコインマイニングからイーサリアムステーキングとトレジャリーの事業に注力する方針に転換した。
- 同社はビットコインマイニング資産を売却し、その収益をイーサリアムに再投資する予定だ。
- また、イーサリアムの追加購入資金を調達するために株式を売却する予定で、子会社であるホワイトファイバーは上場準備を進めている。
ビット・デジタル(Bit Digital)は25日、イーサリアム(ETH)ステーキングとトレジャリー(財務)の事業に特化する方針に転換することを発表した。
ニューヨークに拠点を置く同社は、ビットコイン(BTC)マイニング事業から完全に撤退し、資産と資本を拡大中のイーサリアム戦略に転用する。
同社は2022年にイーサリアムの保有とイーサリアムのステーキングインフラの構築を開始した。3月31日時点で、同社は4460万ドル(約65億円、1ドル145円換算)の評価額の2万4434.2ETHと3450万ドル(約50億円)の評価額の417.6BTCを保有している。残りのビットコインは徐々にイーサリアムに転換される予定だ。
この移行のための資金として、ビット・デジタルはビットコインマイニング事業の売却、または段階的縮小のプロセスを開始した。売却による純収益はイーサリアムに再投資される。資産の売却または転換の具体的な時期は示されていない。
特にイーサリアムと比較してビットコインが驚異的な上昇を見せていることを考慮すると、かつてビットコインマイニングに特化していた同社にとって、この発表は大きな転換となる。ETH/BTC比率は2021年12月以降75%下落している。
しかし、マイナーの報酬が半減した昨年の半減期以降、マイニング業界が厳しい状況にあることを考慮すると、この動きはそれほど驚くべきものではない。ビットコイン価格の上昇にもかかわらず、利益率は圧迫されている。
同社はまた、イーサリアムの追加購入資金を調達するために株式を売却すると発表した。さらに、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)子会社のホワイトファイバー(WhiteFiber)が上場に関する登録書類の草案を米証券取引委員会(SEC)に提出したと発表した。
ビット・デジタルの株価は時間外取引で3.41%下落している。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Shutterstock
|原文:Bit Digital Exits BTC Mining to Focus Solely on ETH Staking Strategy