北朝鮮で講演のイーサリアム開発者が逮捕。三菱UFJとリクルートが共同出資会社設立へ──11月30-12月6日【1週間のニュース】

この1週間に起きた仮想通貨(暗号資産)・ブロックチェーン分野のニュースを振り返ろう。11月29日(金)-12月6日(金)には、北朝鮮で講演したイーサリアム開発者がアメリカで逮捕され、三菱UFJとリクルートが金融事業で合弁会社設立の契約を締結したなどのニュースが報じられた。

11月29日──ロシア中銀が仮想通貨決済禁止の可能性を支持。イーサリアム開発者が北朝鮮で講演し逮捕

ロシア中銀、仮想通貨決済禁止の可能性を支持

ロシアの中央銀行・ロシア銀行は、仮想通貨決済を禁止する可能性を支持した。ロシア銀行は国営メディア、RIAノーボスチ通信の質問に答える形で「民間の仮想通貨は法定通貨と同一視できず、法的なものにはなり得ない」と述べた

イーサリアム開発者が逮捕、北朝鮮に仮想通貨による制裁回避策を教えた容疑

イーサリアム財団で働いていたバージル・グリフィス容疑者が、北朝鮮で開催されたカンファレンスに参加し、仮想通貨についての知識を伝えた容疑で逮捕された。ニューヨーク州南部地方検察局は11月29日、グリフィス容疑者を11月28日にロサンゼルス国際空港で逮捕したと発表した。

12月1日──フォビ、中国政府主導のブロックチェーン・アライアンスに参加

ブロックチェーンサービスを提供するフォビ・チャイナは12月1日、中国政府が支援するブロックチェーン・アライアンスに参加したと発表した。同ブロックチェーンベースド・サービス・ネットワーク(BSN)ディベロップメント・アライアンスへは、中国で最も影響力を持つインフラ・サービス・プロバイダーの1つとなることを目指している。

12月3日──中国のグレート・ファイアウォール、イーサリアム情報サイトをブロック

中国のグレート・ファイアウォール(中国政府による検閲システム)が、イーサリアム・ブロックチェーン・データサイトの1つをブロックした。中国本土のIPアドレスから、「イーサスキャン」にアクセスできなくなっていた。現地で行われたテストで12月3日、分かった。

12月4日──三菱UFJとリクルートが金融事業で共同出資会社を設立へ

三菱UFJ銀行とリクルートが、金融サービス領域で共同で事業運営する共同出資会社を設立することが12月4日、分かった。三菱UFJ銀行のリリース(PDF)によると、両社は新会社設立の合弁契約書を既に締結している。同領域で、スマートフォン決済を含む幅広いサービスの検討、開発を進める方針だ。

12月6日──デジタル証券プラットフォームのセキュリタイズが日本企業を買収、国内で事業強化へ

デジタル証券発行プラットフォームの米セキュリタイズが、日本のブロックチェーン企業ビルド(BUIDL)を完全子会社化して、日本でデジタル証券事業を推進することが12月6日、分かった。ビルドの代表取締役CEO(最高経営責任者)は、セキュリタイズのCEOカルロス・ドミンゴ氏が兼任する。

文:小西雄志
編集:濱田 優
写真:Shutterstock