ベテランビットコイナーのアダム・バック氏、ブランドン・ラトニック氏率いるキャンターのSPACと約4500億円のBTC取引で合意間近:FT
  • フィナンシャル・タイムズ紙によると、キャンターフィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)のブランドン・ラトニック(Brandon Lutnick)氏は、ブロックストリーム(Blockstream)のCEOアダム・バック(Adam Back)氏と、30億ドル以上のビットコイン財務戦略取引について交渉中である。
  • この取引では、キャンター・エクイティ・パートナーズ1(Cantor Equity Partners 1)が3万BTCを取得し、BSTRホールディングス(BSTR Holdings)に改名する。
  • キャンターフィッツジェラルドはこれまでにも、ソフトバンクやテザー(Tether)などの大手企業が支援するビットコイン投資企業トゥエンティワン・キャピタル(Twenty One Capital)を立ち上げている。

ウォール街の投資銀行キャンターフィッツジェラルドの会長であるブランドン・ラトニック氏は、ビットコイン(BTC)の初期からの支持者であり、ブロックストリームのCEOであるアダム・バック氏と、30億ドル(約4500億円、1ドル=149円換算)以上の規模となる可能性のあるビットコイン財務戦略取引について、最終段階の交渉を行っていると、フィナンシャル・タイムズが7月14日に報じた。

同報道によると、ラトニック氏のブランクチェックカンパニー(特別買収目的会社:SPAC)であるキャンター・エクイティ・パートナーズ1は、バック氏から3万BTC(現在の価格では約35億ドル相当)を取得する予定である。

その見返りとして、バック氏はBSTRホールディングスと改名されるこの会社の株式を取得する予定だ。同報道によると、同社は8億ドルの外部資本も調達しようとしている。

最終的な合意は数日以内にも発表される可能性があるが、条件は現在も交渉中とのことだ。

キャンターフィッツジェラルドはこれまでにも、ビットコイン投資企業トゥエンティワン・キャピタルを立ち上げている。同社は、ソフトバンク、テザー、ビットフィネックス(Bitfinex)の支援を受け、ビットコインに特化した決済アプリを手がけるストライク(Strike)のCEOであるジャック・マラーズ(Jack Mallers)氏が率いている。

トゥエンティワン・キャピタルは、上場企業を暗号資産(仮想通貨)財務戦略に特化した企業へと転換する最近のトレンドの一例であり、これらの企業は投資家から資金を調達して、ビットコイン、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)などのデジタル資産を獲得している。

バック氏は今年、スウェーデンのH100グループ(H100 Group)やフランスのブロックチェーン・グループ(Blockchain Group)を含む、複数のビットコインに特化した企業に個人的に出資している。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:アダム・バック氏(中央、CoinDesk/Personae)
|原文:Early Bitcoiner Adam Back Nears $3.5B BTC Deal With Brandon Lutnick-Led Cantor SPAC: FT