- XRP、DOGE、SOLなどのアルトコインは今週、大幅な上昇の後、二桁の下落率を記録した一方、ビットコインとイーサリアムは小幅な下落に留まった。
- コインベース(Coinbase)のデイビッド・ドゥオン(David Duong)氏はレポートで、アルトコインにおける過剰なレバレッジが、市場を反落へと導いたと指摘した。
- レポートによると、ビットコインのドミナンスは重要な200日移動平均線を割り込み、この水準を下回ったままの場合、アルトコインの持続的なアウトパフォーム期が引き起こされる可能性がある。
ビットコイン(BTC)はわずかな下落に留まったものの、他の主要な暗号資産(仮想通貨)はここ数日間で急落し、いわゆる「アルトコインシーズン」の持続可能性に疑問を投げかけている。
CoinDeskのデータによると、エックス・アール・ピー(XRP)、ドージコイン(DOGE)、ソラナ(SOL)は7月25日、時価総額トップ10の暗号資産の中で最も大きく下落し、過去24時間でそれぞれ約5%ずつ値下がりした。
XRPとドージコインは、23日の高値から約18%急落し、SOLは同じ期間で12%下落した。
CoinDesk 20 Indexに含まれない中規模トークンで構成されるCoinDesk 80 Indexは、週間ピークから10%下落した。
一方、ビットコインは11万6000ドル前後で取引されており、週半ばのピークである12万ドルから約3%下落している。
イーサリアム(ETH)は週の高値から4%の下落に留まっているが、これは暗号資産財務戦略を採用する企業による継続的な買い集めに支えられてのことだ。
アルトコインシーズンはいつ?
過去数日間の急激な下落は、数週間にわたる小規模トークンへの資金の大量流入によって、本格的なアルトコインシーズンの到来がささやかれた後に起こった。
「アルトシーズン」とも呼ばれるこのような期間には、よりリスクの高い小規模トークンが、主要な暗号資産であるビットコインを長期にわたってアウトパフォームする。
コイングラス(CoinGlass)のアルトコインシーズン指数(0から100のスケールでアルトコイン市場がビットコインをアウトパフォームする度合いを測定する指標)は、21日の59から25日には41まで低下した。21日の59という数字は、トランプ米大統領の就任を巡る1月下旬の投機的な熱狂以来の最高水準であった。

それでも、ステーブルコインを除くアルトコイン市場全体は急速な値上がりを見せ、4月以来価値がほぼ2倍になったと、コインベースのリサーチ部門責任者であるデビッド・デュオン氏は、25日発表のレポートで指摘した。
レポートによると、今週の揺り戻しに関しては、アルトコインの取引で過剰なレバレッジを掛けたトレーダーが原因だった。
アルトコイン建玉ドミナンス指標(アルトコインのデリバティブ契約に使われているドルの額をビットコインのそれと比較する指標)は1.6まで急上昇し、過去の市場調整局面の先駆けとなった水準に達したと、レポートは指摘した。
この指標の低下は、アルトコイン市場における健全なレバレッジのリセットを示唆するが、そうでない場合、さらなる下落が予想されると、ドゥオン氏は指摘した。
持続的なアルトコインシーズンに関しては、投資家はビットコインのドミナンスに注目すべきである。この指標は、ビットコインが暗号資産市場全体の時価総額に占める割合を測定するものだ。
コインベースのレポートによると、この指標は2025年1月の短い期間以来、初めて200日移動平均線を割り込んでいる。

「200-DMA(200日移動平均線)を持続的に下回る動きは、『アルトシーズン』を裏付ける可能性があり、過去には(2021年のような)アルトコインの複数週にわたるアウトパフォームに先行してきた」とドゥオン氏は述べた。
ただし、トレーダーらはより「慎重なポジション取り」のため、アルトコインに大量に投資する前に、その水準を下回る連続したセッション終了を待った方が良いかもしれない、とドゥオン氏は付け加えた。
|翻訳・編集:山口晶子
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|原文:XRP, DOGE, SOL Lead Crypto Selloff, But Altcoin Season Still in Play if This Happens


