- ギャラクシー・デジタルのリサーチ責任者、アレックス・ソーン氏は、ビットコインが4日に10万ドルを下回る水準まで下落したことを受けて、年末の価格目標を18万5000ドルから12万ドルに引き下げた。
- 少なくとも他の2人のアナリストは、大幅下落後もやや前向きな見方を示している。
- ビットコインは5日に小幅に反発し、10万3000ドル台を回復した。
強気の逆張り投資家は、少なくとも1人の著名アナリストがビットコイン(BTC)の年末の高い価格目標を撤回したことで、いくらか気を取り直しているかもしれない。
「ビットコインの構造的な投資根拠は依然として強いものの、景気循環的な力学は変化している」とマイク・ノボグラッツ(Mike Novogratz)氏が率いるギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のリサーチ責任者、アレックス・ソーン(Alex Thorn)氏は5日朝の顧客向けメモで書いている。
ソーン氏は、クジラによる売却、ビットコイン関連投資への関心の低下、金や人工知能(AI)、ステーブルコインなど競合する投資ナラティブへのローテーション、トレジャリー企業の「不振」が逆風となっていることを考慮し、ビットコインの年末価格目標を18万5000ドルから12万ドルに引き下げた。
少なくとも他の2人のアナリストは、やや前向きな見方を示している。バイトツリー(ByteTree)の最高投資責任者、チャーリー・モリス(Charlie Morris)氏は「現時点でビットコインに対して過度に弱気になる必要はない」と述べた。同氏は、10万ドルの水準はこれまで何度も試されてきたため、重要なサポートレベルとなり得ると述べた一方で、「悪い事態も起こり得るため、それを頼りにすべきではない」と語った。
モリス氏は、2025年に入ってからかろうじてプラス圏にあるビットコインは、現時点では「決して買われすぎているわけではなく、過小評価されている」と付け加え、相場が安定すれば上昇余地があるとの慎重な楽観論を示唆した。
一方、スタンダード・チャータード(Standard Chartered)のジェフリー・ケンドリック(Geoffrey Kendrick)氏は、このボラティリティの中にチャンスを見出した。「4日の10万ドル割れは、これが最後になる可能性が高い」と同氏は5日のメモに書いている。同氏は段階的な押し目買い戦略を提示した。目標とするポジションの25%を即時購入し、ビットコインが7日に10万3000ドル超で引けた場合にさらに25%、そしてビットコイン/金比率が現在の26から30を上回った場合に残りの50%を配分するというものだ。
5日序盤に上昇
ビットコインは5日の米国取引時間序盤、10万3000ドルを超える水準まで小幅に反発し、6月以来初の9万9000ドル割れを招いた5日の急落による損失の一部を回復した。
イーサリアム(ETH)は、4日に強制決済によって価格が3000ドル強まで下落したが、その後約10%反発。時価総額第2位の暗号資産(仮想通貨)であるイーサリアムは3340ドルで取引されており、4日の安値からは10%上昇しているものの、過去24時間では依然6%の下落となっている。
アルトコインの中で最も上昇率が高かったのは、分散型取引所ハイパーリキッド(HyperLiquid)のネイティブトークンHYPEと、プライバシー重視のジーキャッシュ(ZEC)で、それぞれ6%と10%の上昇で反発を主導した。
暗号資産関連株は4日の大幅下落の後、小幅な上昇で取引を開始。上昇銘柄には、コインベース(Coinbase)の1.9%高、ストラテジー(Strategy)の1.4%高が含まれている。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:11月5日のビットコイン価格(CoinDesk)
|原文:Galaxy’s Research Chief Capitulates on Bullish Bitcoin Call After Tuesday’s Plunge


