- バイナンス(Binance)は、自社プラットフォームにおけるワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial)のステーブルコイン「USD1」の利用拡大を進めている。
- 新たな取引ペアとしてBNB/USD1、ETH/USD1、SOL/USD1が利用可能となり、バイナンスはBUSDの準備金をUSD1に転換する。
- ワールド・リバティ・ファイナンシャルは、トランプ一族と密接な関係を持つデジタル資産プラットフォームである。
暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは、トランプ氏と関連のある暗号資産プロジェクト、ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)のステーブルコインUSD1の役割を拡大し、ステーブルコインインフラの一部を同トークンで刷新する。
プレスリリースによると、バイナンスは12月11日から新たな取引ペアのビルドアンドビルド(BNB)/USD1、イーサリアム(ETH)/USD1、ソラナ(SOL)/USD1を提供し、ユーザーがWLFIのドル連動型ステーブルコインUSD1で取引する機会を拡大する。
また、USD1と2大ステーブルコインであるサークル(Circle)のUSDコイン(USDC)、テザー(Tether)のUSDT間の交換も手数料無料で提供する。
同時にバイナンスは、バイナンスペッグ型BUSD(B-Token)を支えるすべての準備金をUSD1に転換する。このプロセスは7日以内に完了する見込みである。その後USD1は、証拠金取引やその他の内部流動性運用を含むバイナンス全システムで担保資産の一部として活用される。
USD1は、米国財務省短期証券、現金および現金同等物によって完全に裏付けられており、1対1でドルに交換可能である。RWA.xyz のデータによると、現在の時価総額は27億ドル(約4200億円、1ドル=156円換算)で、ステーブルコインの中で6位にランクしている。
USD1は、アブダビのMGXによるバイナンスへの20億ドルの投資がUSD1で決済されたことで注目を集めた。
今回の動きは、ドナルド・トランプ米大統領が10月にバイナンス創設者のチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏を恩赦したことに続くものである。恩赦の決定は、トランプ氏の暗号資産ビジネスに対する厳しい監視の目を集めるきっかけとなった。ジャオ氏は、2023年11月に銀行秘密法違反で有罪を認めた後、4カ月の刑期に服した。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:Binance(CoinDeskが加工)
|原文:Binance Overhauls Stablecoin Trading with Trump-Linked USD1


