ビットコインオプション、10億ドルの満期日を迎える

ビットコインオプション、10億ドルの満期日を迎える

6月26日、11万4700本ものオプション契約(想定元本は10億ドル以上)が主要取引所──デリビット(Deribit)、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)、バックト(Bakkt)、オーケーエックス(OKEx)、レジャーエックス(LedgerX)──で満期日を迎える。

満期日別のビットコインオプションの建玉
出典:Skew
  • オプション取引は原資産の価値に基づいたデリバティブ(金融派生商品)。満期日の当日またはそれ以前に、特定の数量を売買する権利を与える。ただし義務ではない。
  • 買う権利をコールオプション、売る権利をプットオプションという。
  • オプション取引は、さまざまな価格レベル(ストライクプライス、権利行使価格と呼ばれる)での取引を、異なる月に満期日を迎えるよう契約することで、将来の価格上昇、あるいは下落に備えるもの。
  • 「間違いなく、桁外れに大きなビットコインオプションの満期日となる」デリバティブ取引所「Alpha5」の創業者ビシャル・シャー(Vishal Shah)氏。
  • 「満期日が四半期と重なると、「ピンニング」が起き、その後、市場が動く傾向がある」リサーチ企業スキュー(Skew)のエマニュエル・ゴー(Emmanuel Goh)CEO
  • 「ピンニング」はオプショントレーダーが大きな損失を避けるためにスポット価格を動かそうとすること。つまり、オプションの満期日はこうしたプロセスを通して、市場の方向性に影響を与える。
  • 価格上昇の恩恵を受ける保有者は、満期日前に価格を上昇させるためにスポット市場でロング(買い持ち)ポジションを取る。一方、下落の恩恵を受ける保有者は逆のポジションを取る。
  • この綱引きによって価格は多くの場合、建玉が集中している行使価格付近に固定されることになる。
権利行使価格別の建玉
出典:Skew

実際、建玉は1万ドルと1万1000ドルの権利行使価格に集中している。一方、下落局面では、9000ドルに集中している。

  • シンガポールに拠点を置く取引所デルタ(Delta)の創業者兼CEO、パンカジ・バラニ(Pankaj Balan)氏によると、トレーダーは6月の満期日に向けて1万ドル~1万1000ドルの権利行使価格付近のコール(買う権利)を大量に売却している。
  • 結果、1万ドルが満期日に向けて堅固なレジスタンスとなる可能性がある。
  • ビットコインは、5月11日の半減期以来、主に9000ドルから1万ドルで取引されている。

満期日の影響はない?

一部のアナリストは、ビットコインオプション市場は小さすぎるため、ビットコイン価格に影響を与えることはないと述べる。

  • 「オプションの満期日は、先物の満期日の影響と比べると、価格行動に影響を与えることはほとんどない。しかし、オプション取引高は増加し続けるだろう。長期的には大きな影響を与えることになるかもしれない」流動性プロバイダーGSRの共同創業者リチャード・ローゼンブラム(Richard Rosenblum)氏
  • 世界のオプション取引高は先物・スワップ取引高全体の1%に過ぎない(暗号資産取引所Lunoの週次レポート)

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:Skew
原文:Bitcoin Options Market Faces Record $1 Billion Expiry on Friday

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