バイナンス、「イールドファーミング」向けプラットフォームを発表──DeFiブームに対抗

暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)は9月6日、新たなプラットフォーム「ローンチプール(Launchpool)」を発表した。トークンをステーキングすることで収入を得る、いわゆる「イールドファーミング」の提供を開始する。

ステーキングとは:プロジェクトの流動性を高め、ガバナンスについての投票権を得るために、保有する暗号資産を担保として既存のプロトコルに預け入れることをいう。

ローンチプールが最初に扱うプロジェクトは、ベラ・プロトコル(BEL:Bella Protocol)。このプロジェクトは先日、アリントンXRPキャピタル(Arrington XRP Capital)が主導したシードラウンドで400万ドル(約4億4000万円)の資金を調達している。

BELは、DeFi(分散型金融)にまつわる複雑なユーザーエクスペリエンスを解決することを目指している。例えば、より高い利回りを求めて、異なるプロトコルやプラットフォームを導き出すような取り組みだ。

9月9日のスタートを計画しており、ユーザーはバイナンスコイン(BNB)や、ドル連動型ステーブルコインのバイナンスUSD(BUSD)、あるいはARPAトークンをステーキングして、利回りを反映したBELトークンを手に入れることができる。

バイナンスは9月16日に、BELを上場させ、BEL/BTC、BEL/BNB、BEL/BUSD、BEL/USDT(テザー)のペアでの取引を開始する。

DeFi人気をとらえる取り組み

バイナンスは既に、スマートコントラクトに対応したブロックチェーンのローンチと、BNBを使ったステーキングの導入を発表している。

また同社は先週、DeFiに似た新しいプラットフォームもローンチし、ユーザーは自動マーケットメーカー(AMM)での取引も可能になった。

DeFiプロジェクトでのステーキングでは、通常で最大10%の利回りを得ることができるが、データサイトのDeFi Rateによると、10%を大きく上回ることもあるという。

翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:バイナンスのロゴ(Shutterstock)
原文:Binance Unveils New Product for ‘Yield Farming’ Crypto Assets