習国家主席:中国はデジタル通貨の国際規制枠組みへの参加必要

「我々は勢いを生かし、我々の経済、社会、政府をはじめとするさまざまな分野のデジタル化を進めるとともに、デジタル通貨とデジタル税に対する国際的な規制フレームワーク作成に積極的に参加する必要がある」

習近平国家主席は11月1日、「中国の中長期的な社会・経済戦略に関する課題」と題された声明の中でこう述べた。

今回の声明の数日前には、中国人民銀行(中央銀行)が中央銀行デジタル通貨(CBDC)を合法化し、中国国内で人民元に連動した他の暗号資産(仮想通貨)を禁止する法案を発表している。

中国人民銀行は2019年、フェイスブックが独自デジタル通貨「リブラ(Libra)」の構想を発表して以降、デジタル人民元の開発を加速させた。また多くの国や国際組織が暗号資産を規制し、規制逃れを防ぐための国際的な法的フレームワーク作成に取り組んでいる。

米司法省は10月、国際的な暗号資産取引所に焦点を当てた執行フレームワークを発表し、BIS(国際決済銀行)などの国際機関はステーブルコインの影響を調査している。

中国人民銀行は1週間程前にテザー(USDT)を使った違法行為に関して77人の容疑者を逮捕し、3つのオンライン・ギャンブルサイトを閉鎖した。

中国の警察当局は6月、違法な経済活動の取り締まりの一環として多くの銀行口座を凍結。中国の一部の暗号資産の買い手や売り手、OTC(相対取引)トレーダーなどが捜査の影響を受けた。

翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸、佐藤茂
画像:習近平国家主席(Shutterstock)
原文:China Should Take Part in Creating Global Regulatory Framework for Digital Currency, Xi Says