ビットコインは年末の利益確定売り──ETH、SOL、XRPも下落
  • 暗号資産市場は、テクノロジー企業の評価に対する懸念とFRBからの曖昧なシグナルを受け、投資家が依然として慎重な姿勢を崩さなかったため、下落した。
  • ビットコインとイーサリアムはともに小幅に下落し、主要トークンの大半が値を下げた。これはリスク選好の弱さを反映している。
  • 年末のポジション調整と出来高の減少が現在の市場の弱含みの一因となっており、新年も引き続き圧力が続くと予想されている。

暗号資産(仮想通貨)市場は12月14日、年末最後の取り引き週にリスク資産全般の調整が波及したことで下落した。投資家はテクノロジー株の割高感、米国株の勢い減退、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)からの曖昧なシグナルを懸念し、慎重姿勢を維持している。

ビットコイン(BTC)は約0.5%下落して8万9600ドル付近で取引され、先週の安値をわずかに上回る水準で推移した。イーサリアム(ETH)は小幅に値を下げ3120ドル前後となった。市場データによれば、主要トークンの大半が下落し、エックス・アール・ピー(XRP)、ソラナ(SOL)、ドージコイン(DOGE)は最大2%の下落を記録した。

この動きは、AI(人工知能)への巨額投資や収益の持続可能性に対する再度の精査をきっかけに、先週テクノロジー株主導で起きた売りの後、米国の株価指数先物が小幅に反発する中で起きた。

15日のアジア取引時間の午前中、S&P500とナスダック100の先物は約0.2%上昇したが、投資家が「テクノロジー株の高い評価が2026年まで正当化されるか」を再評価する中、リスク選好は依然として脆弱な状態だ。

この警戒感が暗号資産市場にも波及しており、10月の急落以降、勢いを取り戻せずにいる。直近の取引では出来高が顕著に減少しており、価格変動を拡大させ、防御的なムードを強めている。

暗号資産取引所BTSEのCOO、ジェフ・メイ(Jeff Mei)氏はテレグラムで「10月の下落、アメリカ株式市場の過大評価懸念、FRBからの矛盾したシグナルを背景に、投資家は現在、暗号資産投資に消極的だ」と述べた。

「とはいえ、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)への資金流入は依然として純増であり、FRBは市場での証券買い戻しを開始している。これにより流動性が供給され、株式や暗号資産に流れる可能性がある」と付け加えた。

メイ氏は年末のポジション調整が現在の弱気相場を後押ししていると指摘する。「年末を迎えたため、トレーダーは利益確定を進めており、2026年初頭に新たな暗号資産ポジションを構築するかどうか、再評価するだろう」と述べた。

他方、流動性の低さが今後数週間の下落幅を拡大させる可能性があると警告する声もある。

シグナルプラス(SignalPlus)のインサイト担当責任者であるオーガスティン・ファン(Augustine Fan)氏は「本日の暗号資産売りは先週金曜日の弱気基調の継続であり、主要コインが下落を主導し続けると予想される」と述べた。「10月10日のイベント以降、出来高が大幅に減少しており、センチメントは広く弱気に転じている。トレーダーがエクスポージャーを調整する中で、BTCとETHが他のすべてのトークンに対するヘッジ手段として機能すると見込まれる」

ファン氏は短期的な価格変動を過度に解釈しないよう警告した。「流動性が乏しい状況では、日単位や時間単位の変動を過度に重視すべきではない。しかし全体的な市場心理は依然として深刻な弱気であり、抵抗線が低下する傾向は年末にかけて価格が軟調になる可能性を示唆している」と彼は述べた。

短期的な圧力は存在するものの、アメリカのビットコイン現物ETFと中央銀行による継続的な流動性支援が、2026年初頭の市場完全再開時にはより建設的な環境を提供する可能性がある。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:ETH, SOL, ADA Slide as Bitcoin Sees Year End Profit-Taking

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