最新調査が明らかにしたBTCとETHの値動きの関係

2019年5月1日(現地時間)時点で、イーサリアムのネイティブトークン、イーサリアム(ETH)の3分の1が、わずか376人の「大口保有者(Whale)」に保有されていることが最新の調査で明らかになった。

ブロックチェーン市場調査会社のチェイナリシス(Chainalysis)が5月15日に発表した研究によると、376人のユーザーが2019年時点でのETH循環供給量の33%を保有していることが分かった。この比率は2016年、2017年からは下がっている。

これらの大口保有はETHの価格に「意味のある影響を与えるわけではない」が、彼らが大規模な売却を実施すると、仮想通貨市場の日中ボラティリティが増加すると同研究は示している。

チェイナリシスによる大口保有者の定義は、取引所外で保有するトークンを保管しているサービスを除いた、仮想通貨の保有量において上位500に入るユーザー。同社によると、ETHの大口保有者は、全トランザクション活動のわずか7%しか占めていない。

また同研究は、これら大口所有者の過半数(約60%)が、アクティブトレーダーではない、つまり、彼らは資産をホールドしており、定期的に仮想通貨取引所で取引しているわけではないことを発見した。

これはどういうことかというと、ETH大口保有者は、ETH循環供給量の25~40%を常に保有しており、取引量のわずか5~18%しか占めていないと同社は述べている。

さらに同社は、金融時系列分析によく使われる、多変量自己回帰 (vector autoregression=VAR) モデルを使い、ETHの価格がビットコイン(BTC)の価格に追従することを明らかにした。平均的に、BTC価格が1%上昇した翌日、ETHは1.1%値上がりするとのこと。一方で、BTC価格はETHの日中ボラティリティに「統計学的に有意な」影響を持たなかった。

同研究はVARモデルを用いて、大口保有者が資産を取引所に送る、もしくは取引所から受け取ることの影響も分析した。その結果、取引所に送られた資産はボラティリティに影響を及ぼすが、価格には影響を及ぼさなかった。一方で、資産の受け取りは価格と日中ボラティリティのどちらにも影響を及ぼさないことが明らかになった。

「これらの予備調査結果は、株式市場の価格やボラティリティに関する文献と一致している」とチェイナリシスは総括。「特定の株(特にS&P500の株)の取引量に異例かつ大規模な変動が起きた場合、ボラティリティは影響を受けるが、価格水準は影響を受けない傾向にあることが過去の研究で明らかになっている」

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Ethereum image via Shutterstock; charts via Chainalysis
原文:Just 376 Individuals Hold 33% of All Ether Cryptocurrency: Chainalysis