オランダの仮想通貨取引所、資金ショートで閉鎖。運営会社は破産

オランダに拠点を置く仮想通貨取引所ブロックポート(Blockport)は、運転資金不足により、閉鎖した。しかし、将来、再開することを誓っている。

同取引所の正式な運営企業ブロックポートBV(Blockport BV)は5月21日(現地時間)、オランダ・アムステルダムで破産を申請したとテック系ニュースメディア、ザ・ネクスト・ウェブ(The Next Web)が報じた。同社ブログで発表された内容によると、同プラットフォームは、5月末にサービスを終了した(だが、執筆時において、同社のウェブサイトはいまだにオンライン)。

同社の共同創業者兼最高製品責任者(CPO)のセバスティアン・リヒター(Sebastiaan Lichter)氏は、セキュリティー・トークン・オファリング(STO)がソフトキャップ(最低資金調達額)の100万ユーロ(1億2222万円)に到達せず、失敗したことを受け、「オペレーションと開発の規模を劇的に縮小することを決めました」とブログ投稿で述べた、。

リヒター氏は以下のように述べている。

「十分な出資がないまま、現状のオペレーションおよびプラットフォームを運営することは、現時点において経済的に実現可能ではなく、責任ある選択ではありません」

現状、取引所は十分な収益を生むことができていないため、同社は現在、「将来再開する際のビジネスケースを充実させるべく、独自の価値を高める技術的な機能を追加し、プラットフォームを拡大すること」に焦点を置いていると同氏は語った。

運営企業自体は破産したものの、プラットフォームを「再開」するための準備に影響はないと同氏は述べている。

同氏は以下のように続けた。

「この産業ではまだ多くの機会が見受けられます。我々が開発した、トップクラスの性能を持つ取引プラットフォームは、多くの人に愛用され、2018年の夏に立ち上げて以来、ダウンタイムや問題はほぼ1つもありませんでした」

顧客は資産を出金するよう事前に通知されていた。ブログ投稿によると、同社サポートにメールをすることで、今も出金することは可能。

翻訳:Yuta Machida
編集:佐藤茂、浦上早苗
写真:Amsterdam image via Shutterstock
原文:Dutch Crypto Exchange Blockport Shuts Down, Vows to Return