ソフトバンク、DCGらが英Ellipticに出資──暗号資産取引リスク分析で競う英米企業

ソフトバンク、DCGらが英Ellipticに出資──暗号資産取引リスク分析で競う英米企業

暗号資産(仮想通貨)の取引データを分析し、金融犯罪を防止するサービスを開発するイギリスのElliptic(エリプティック)が、6000万ドル(約70億円)の資金を調達した。

Ellipticは12日、シリーズCとなる調達ラウンドの詳細を発表。エボリューション・エクイティ・パートナーズが同ラウンドを主導し、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(Vision Fund 2)が新規投資家として加わった。既に同社に出資してきた米デジタル・カレンシー・グループ(DCG)やSBIグループ、ウェルズ・ファーゴ・ストラテジック・キャピタルなども参加した。

2013年設立のEllipticは、暗号資産取引のリスク評価・分析を行い、政府機関や暗号資産取引所などを対象にマネーロンダリングやテロ資金供与などの金融犯罪を防止するためのサービスを開発してきた。

このビジネス領域では、Ellipticのほかに、ニューヨークに拠点を置くチェイナリシス(Chainalysis)と米サイファートレース(CipherTrace)が今年、大型の資金調達を実施し、事業の拡大を進めている。

サイファートレースは9月、マスターカードによる買収を発表。三菱UFJイノベーション・パートナーズが2019年に出資したチェイナリシスは現在、日本を含むアジア太平洋地域における事業拡大を図っている。

大手金融機関やフィンテック企業が、暗号資産を取り扱うサービス開発を進めるなか、金融犯罪を防止するためのツールに対する世界的需要は、継続的に伸びていくことが予想される。同事業領域において、Elliptic、チェイナリシス、サイファートレースの競争も今後、さらに強まっていくだろう。

また、日本では、スタートアップのバセット(Basset)が同様の暗号資産取引のリスク分析技術を開発してきたが、メルカリの子会社であるメルコインが7月に同社を買収した。メルコインは現在、暗号資産やNFT(非代替性トークン)を扱う事業開発を進めている。

|テキスト・編集:佐藤茂
|トップ画像:ロンドン(Shutterstock)

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