ナイキ、NFTブランド「RTFKT」買収

ナイキ(Nike)がメタバース(仮想空間)に大きな一歩を踏み出した。

ファンション関係のノンファンジブル・トークン(NFT)を手がけるNFTスタートアップ「RTFKT」は12月10日、ナイキによる買収をTwitterで発表。買収条件は明らかにされていない。

買収は完璧なものと言えるだろう。RTFKTの主力アイテムの1つは、スニーカーのNFTコレクション。2021年3月には、NFTアーティスト「FEWOCiOUS」氏とのコラボレーションアイテムが310万ドル(約3億5000万円)で取引され、大きな話題となった。

一方、ナイキはすでに2019年にブロックチェーン技術に取り組み始め、スニーカーのトークン化に関する特許を取得している。

「今回の買収はナイキのDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる新たなステップであり、スポーツ、クリエイティビティ、ゲーム、カルチャーを融合させ、アスリートとクリエイターにサービスを提供できるようになる」とナイキのジョン・ドナホー(John Donahoe)社長はブログに記した。

「我々は優れた才能を持つクリエイターチームを獲得した。我々の計画は、RTFKTブランドに投資し、革新的でクリエイティブなコミュニティに貢献・成長させ、ナイキのデジタルにおける存在と能力を拡張すること」(ドナホー社長)

メタバース・ファッションは急速に拡大している。RTFKTのライバルと言えるストリートウェアプロジェクト「Cryptokickers」は4月、NBA(全米バスケットボール協会)の元スター、ウィルソン・チャンドラー(Wilson Chandler)氏と史上初のデジタルシューズ契約を結んでいる。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Sportswear Giant Nike Purchases NFT Fashion and Collectibles Startup RTFKT